■ロダン、ルノワール、ゴッホ……巨匠の名作がズラリ

 ハードの建物がすごいことがわかったところで、次に気になるのはソフト面。

「アジア随一の西洋美術のコレクションを誇っています。もともとの松方コレクションが、ロダンの彫刻作品や印象派の作品を中心としていたので」(山下副館長)

 ロダン、モネ、ルノワール、マネ、ゴーギャン、ゴッホ、ピカソなど、西洋美術史に欠かせない巨匠の作品が多数展示されている。そんな常設展のほか、『メッケネムとドイツ初期銅版画』(~9月19日)、『クラーナハ 500年後の誘惑』(10月15日~'17年1月15日)などの企画展も。

「これだけの規模で、意義ある企画展を行える美術館は世界的に見てもなかなかないと思います。これは、やはり国立ならでは。ネームブランドと交渉力があるからです。 貴重な作品を所蔵していればこそ、他国の美術館から“貸して”と言われやすい。するとウチも借りやすい。そんな背景のもと、本当にいい企画展をやっています。絶対に損はさせません!」(山下副館長)