■増田寛也氏――3度目の失敗は避けたい都議会与党

 11日に都知事選出馬を正式表明した元岩手県知事の増田寛也氏(64)は、小池氏を相当意識している。出馬を「崖から飛び降りる覚悟」と表現した小池氏に対抗して、増田氏は「スカイツリーから飛び降りるような感じ」と述べた。

「自民・公明の都議会与党が増田さんにこだわるのは、地方自治を束ねたことのある経験者だから。東京と岩手では、財政規模も、抱えている問題も異なります。しかし、名前が売れていた猪瀬、舛添両氏で失敗したので、実務型で手堅くいきたい。3度目の失敗は避けたいんです」(浅川氏)

 増田氏は昨年10月の毎日新聞のコラムで、こう綴っている。

《今求められているのは、社会の持続可能性に向けた「人口減少」への対策であり、日本全体の経済・社会機能を高めるための「国土利用」の見直し、「東京一極集中」の是正による資源配置の最適化である》

 その考えが変わっていないのであれば、東京から地方へ権限や富が分配されることになる。大胆な首都機能移転が実現するかもしれない。