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13年ぶりの「献血運動」で関係者を勇気づけられた(7月7日)

 都内で今年初の37度超えを記録した七夕の日のこと。

「日本赤十字社の名誉副総裁を務める雅子さまは、渋谷で開かれた『献血運動推進全国大会』に13年ぶりに臨席して、長期静養が始まってから初めてとなりました」

 皇太子妃雅子さまについて、そう話したのは宮内庁担当記者。

 式典では、急性骨髄性白血病により大量の輸血を受けた人の体験などが語られ、終了後、発表者らと懇談した皇太子ご夫妻。

「お子さんたちは、いくつになられましたか?」

 雅子さまは、元患者の回復をそう喜ばれ、元気な様子を見せられた。

 4日前の3日には、都内で催されたリオデジャネイロ五輪代表選手団の結団式にも姿を見せ、結団式としては16年ぶりのご参加となった雅子さま。

 宮内庁関係者の口調も軽やかだ。

「雅子さまの長期静養が始まってからこの12月で13年になりますが、最近は、そのころ以来というお出ましが増えています。本格的な復帰に向かわれているのではないかと拝察しています」

 この春も、苦手とされる「宮中祭祀」に7年ぶりに、昨秋は12年ぶりだった『園遊会』にも連続で参列された雅子さま。

 明るい兆しから、こんな話がささやかれていた。

「7月の下旬に岡山県で『全国高等学校総合体育大会』(インターハイ)が開かれますが、雅子さまが皇太子さまに同行されることが一時は、検討されていたようです」

 そう打ち明けるのは、東宮職関係者。

「もし雅子さまが岡山に行くことになれば、6月の『みどりの愛護』、先日の『献血運動』に続いて、かつて“八大行啓”と言われていて現在は7つの公務に3つ出られることになります。

 このまま、残りの4つの公務に出席することを“目標”にされているのではないかと……」(同・関係者)

 この「八大行啓」について、宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんが説明する。

「皇太子同妃両殿下の八大行啓といわれる公務は、時代とともに恒例化や増減をしながら、両陛下から引き継がれたものを主に、現在は毎年7つがあります」

 今年、ほかに控えているものとしては、10月に京都府での『全国育樹祭』、岩手県での『全国障害者スポーツ大会』、愛知県での『国民文化祭』。

 11月には岐阜県で『全国農業担い手サミット』('07年までは『全国農業青年交換大会』)が予定されている。

「これらは重要な公務ですが、地方で開催される場合は道府県から、メインの式典以外に福祉施設などへの訪問の願い出があります。

 ですから、宿泊や移動も含めて療養中の妃殿下にとり負担が大きかったと思います。

 ただ昨年、鹿児島での国民文化祭のように、お出ましを一部に絞ったような形で重要な地方公務に出られるのはけっこうなことだと思います。

 まったくお出ましにならないよりは主催者も喜びますし、できることから徐々に積み上げていくことが、療養中の妃殿下には大切だと思われるからです」(山下さん)

 6月には7年ぶりに「みどりの愛護」に出席した雅子さまだが、仮にお出ましになれば、「育樹祭」と「農業サミット」は13年ぶりとなり、ご静養が始まってから初めてとなる。

 前出の記者が続ける。

「実は、かつて8つあった公務を雅子さまは長期静養に入る前から、愛子さまのご懐妊や育児などの理由ですべて出席することはできていませんでした。

 今回もしすべてのご出席が実現すれば、'99年以来17年ぶりとなり、雅子さまにとり大きな前進になると思います」