警察内の食堂が京子、弥生、美鈴の3人の女子トークの拠点 (c)テレビ朝日

 昨年、『土曜ワイド劇場』で視聴率12・4%を記録した好評ミステリーを連続ドラマ化した『女たちの特捜最前線』(テレビ朝日系 木曜夜8時~)。

 主演の高島礼子宮崎美子高畑淳子による、ウワサ好きの熟女3人が、警察食堂での井戸端捜査会議で事件を解決していく。高島は世話好きでおせっかいな総務課の室町京子役、宮崎は博識だがネガティブな広報課の一条弥生役、高畑は何でも大げさに盛りまくる食堂勤務の八坂美鈴役で、個性豊かな“オバ3”をそれぞれ演じる。

高島、心痛乗り越え主演ドラマに全力投球

 6月末、夫で元俳優の高知東生が覚せい剤取締法及び大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕された高島。心痛を抱えつつも女優として気丈に撮影現場に立っている。高島は連ドラ化を喜び、こう語っている。

「それぞれのキャラクターをしっかり持ち、より一層楽しい井戸端トークにしたいという思いを募らせています。高畑さんと宮崎さんがアドリブのお芝居を考えてこられることが多々あって、リズムやニュアンスに変化が起きることも楽しいし、刺激にもなるんです。ただセリフを言い合うだけでなく、現場で生まれるアイデアが多いので、面白いですよ」

 京都での撮影を乗り切るため、高島は自家製ショウガの酢漬けをとっているという。

 芸能界の“漢検女王”宮崎扮する弥生は、毎回、四字熟語を披露する。

「弥生のネガティブな感じは私に合っているので、心地よく演じています(笑)。京都の観光名所が楽しめるのも魅力。この先は、京都の夏の風物詩の川床で撮影できたら!」

 宮崎の希望が叶って、貴船の川床での撮影も決定。

 話が脱線していく女子トークを面白がる高畑演じる美鈴は、おばさんキャラの代表格。

「“ホンモノの食堂のおばさんが出演しているんじゃない?”と思われるぐらい、そして、世の女性たちには“この3人って私たちそのものだわ”と思われるような、自分勝手な女子トークをお見せしたいですね」

 藤崎絵三プロデューサーによると、制作チームは当初、女性のヒソヒソ話に聞き耳を立てて情報収集。

「リアルな女子トークの話の流れや盛り上がり方を脚本に盛り込んでいます」

一発OKできるよう万全の態勢

 警察食堂での井戸端捜査会議の撮影時には、3台のカメラを駆使する。

「何度も演じると、せっかくの勢いや迫力がなくなってしまうので一発OKできるよう、万全の態勢で臨んでいます」(藤崎P、以下同)

 撮影のセッティング中には高島、宮崎、高畑が演技について細かくミーティングをしているという。

「“こうすれば間がいい”、“私はこの瞬間、視線を落とすから、そこでツッコんで”などと話し合っていますね。だから、本番で阿吽の呼吸が実現できるんです。ただ、演技の話をしているかと思うと、いつの間にか世間話になっていることも。話題がどんどん変わっていくのは、劇中の3人の女子トークそのままです(笑)」

 強烈な3人のおばさんに勝るとも劣らない妖気を発している刑事課課長の“ナルシー加藤”(渡辺いっけい)も、藤崎Pの推しキャラ。

「毎回、注目していただきたいのは、BGM。3人が活躍するここぞというときには、ハリウッド映画並みに派手なBGMが流れます。普通のおばさんが、一瞬だけヒロインになる姿を耳からもお楽しみください。

 そして、事件について話し合う3人と一緒に、ツッコみながらご覧いただければ。あなたの推理と同じことを、京子か弥生、美鈴が言うかもしれません!」