38年間の歴史がある『24時間テレビ』(日本テレビ)にはこれまで合計356億円もの寄付金が寄せられている(公益社団法人 24時間テレビチャリティー委員会の公表数より)
【タイムリー連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】8月27日から28日にかけて放送される「24時間テレビ 愛は地球を救う」(日本テレビ)。障害者の頑張る姿が毎年印象的な同番組であるが、フィフィはそこに“感動ポルノ”の傾向が多分にあるのではないかと指摘。日本社会の障害者の扱い方について疑問を投げかける。

日本社会は“感動ポルノ”として障害者を扱ってしまっているのではないか

 今年も『24時間テレビ』の季節がやってきましたけど、大人になるにつれ、私は同番組をはじめ、メディアそして社会の障害者の扱い方について違和感を覚えるようになった。何か違うんじゃないかと思うようになったの。

 障害者の扱い方の主眼が、健常者を感動させることにある、つまり、障害を持った人たちでも頑張っているんだから、ちょっとしたことでクヨクヨするなんてバカみたい、というように、健常者を感動させ奮い立たせるための“モノ”として障害者を扱っているように思えてならないんだよね。

 自身も障害を持つ、コメディアン兼ジャーナリストのStella Young(ステラ・ヤング)さんが、《ある特定のグループに属する人々を、他のグループの人々の利益のためにモノ扱い》すること、つまりこの場合、《障害者を、非障害者の利益のために消費の対象にしている》状況を《ポルノ》と称し、《健常者が良い気分になれるように、障害者をネガティブな存在としてモノ扱い》することを《感動ポルノ》だと危惧していらっしゃいました。

 ステラ・ヤングさんが指摘するように、『24時間テレビ』をはじめ日本社会の障害者への扱い方は、まさにこの“感動ポルノ”なんじゃないかと思うんだよね。