「昭和から平成になると、天皇と皇后が2人1組で必ず外国や地方を訪れるスタイルが完全に定着し、被災地などではひざまずき、同じ目の高さで話しかけるようになる。

 今回の生前退位についても同様、平成の改革には皇后が関係していると思います」

 そのような天皇と皇后の関係は次の代にも引き継がれるのではないかという。

「雅子妃はあまり外出ができない、祭祀はほとんどやっていないことが非難を浴びます。

 それは明治以降だけを見るからであって、明治以前を見れば天皇は行幸なんてほとんどやっていませんでしたし、宮中祭祀はほとんど明治以降に作られたものです。

 そう考えれば行幸や祭祀をやらなくても伝統的な天皇制には反しない。となると、むしろ、そこを大幅に見直すというきっかけになりえます」(原さん)

 お代替わりに伴い、雅子さまのご要望もあり、皇室のあり方や公務の内容が変更される可能性があるというのだ。美智子さまは'09年のご成婚50年に際しての記者会見で、皇室の伝統の引き継ぎについてこんなことを述べられていた。

「個々の行事をどうするかということは次世代の考えに譲りたいと考えます」