直木賞作家・桜木紫乃とは同郷の仲

 最近出会ってのめりこんだのは、桜木紫乃作品。

■『ホテルローヤル』(桜木紫乃 著/集英社)

 北国の湿原を背にするラブホテルを舞台に生活に諦念や倦怠を感じるホテルの客、経営者の家族、従業員ら男女が絡み合う短編集。第149回直木賞受賞作品。

直木賞や芥川賞をとった作品はほぼ読みます。この『ホテルローヤル』は、作者の桜木さんが、私と同郷の釧路市出身だと知って真っ先に買いました。

 短編だけど、北国のホテルに登場するそれぞれの人物が微妙に絡み合っていておもしろかった。釧路が舞台になっているのはすぐわかりました。住んでいる人しかわからない描写がけっこう出てきますからね」

 読了後しばらくすると、北海道の月刊誌を通じて、桜木さんが麻紀さんに会いたいと言ってきたという。ちょうど麻紀さん自身の自叙伝の対談相手を探していたこともあって、異色の対談が実現した。

「すごい性描写をする人だからどんな人かと思ったら、見た目はとても地味な女性で、私の中学の後輩だったんですよ。でも、女性なのにストリップ劇場に通うような変わった人。対談が終わって食事になったら2人でシャンパン飲んで盛り上がりました」

 それからは、桜木さんの著書をすべて読みまくった。

「桜木さんの作品の特徴は“エグい性描写”(笑)。こんなこと、どうして書けるんだと思うくらい。すごくイマジネーションが刺激されますね。作品の中に、昔、私が働いていた根室や室蘭や札幌の町が出てきてすごく懐かしくて、北海道弁もよく使われるから親しみも湧くんです」

 本を買うのは行きつけの書店。毎回、1時間ほどかけて紙袋2つは買うという。

「買ってきた本をベッドルームに並べて、次にどれを読もうかなとワクワクしながら眺める、それが幸せを感じる瞬間ですね」

※Amazonの『ホテルローヤル』紹介ページはコチラ

<プロフィール>
カルーセル麻紀(かるーせる・まき)
ニューハーフタレント。旧名、出生名は平原徹男。1942年、北海道生まれ。元男性であることをネタにした痛快なトークで人気を集める。芸能界はじめ各界に人脈を持つ。近著に『カルーセル麻紀自叙伝 酔いどれ女の流れ旅』(財界さっぽろ)