初共演の香川照之について「頭の回転の速さがすごいんですよ」

 華岡のお守役の刑事・小向達郎を演じるのは香川照之。意外にも、阿部との本格的な共演は初となる。

「作品を作るときの頭の回転の速さがすごいんですよ。台本には細かく指示が書いていないですし、華岡がマイペースなぶん、達郎がシーンの状況を作らなくてはならないので、演技が難しいんです。それを香川さんは瞬時にリハーサルで監督と“僕がこう動くと阿部さんはこうなるから……”って相談されている。

 監督の作品の狙いを瞬時に頭で計算しますし、実際に映像になったときそれが効果を生み出す。香川さんは同年代ですが、僕にはできないことがいろいろできるし、毎日刺激だらけです」

阿部寛と香川照之との本格的な共演は初めて (c)NHK
阿部寛と香川照之との本格的な共演は初めて (c)NHK
すべての写真を見る

 原作は2013年にウクライナで制作されて大ヒット。すでに世界60か国以上が放映権を取得したという人気作だ。阿部自身は、海外ドラマといえばこんな思い出があった。

「小さいころは『奥さまは魔女』とか“アハハッ”って笑い声が入るアメリカンコメディーは見てました。あと『大草原の小さな家』とか。中学1年のときは『ルーツ』が大好きで。学校でもすごい話題でみんな見てましたね。日本のドラマでは『ムー一族』とか『時間ですよ』、石立鉄男さんの『水もれ甲介』かな。まさか当時は僕がこういう世界に入るとは思ってませんでしたけど(笑)」