4人を引っ張ったのは、リーダーの小山慶一郎だ。ジャニー喜多川社長に気に入られ、メリー副社長にも認められていたから、まさに適任だったが、

でも、最初はリーダーらしい自覚はなかったです。年下だけど、センターの山下のほうがリーダー役みたいになってました」(別の元スタッフ)

 そんな小山を変えたのは、危機意識。「解散」回避に向け、リーダーシップを発揮し始める。ほかのグループにはない、メンバーだけの「会議」を頻繁にやるようになったのも、そのひとつだ。前出の元スタッフによれば、

「言い出しっぺの進行役が小山で、加藤シゲアキがそれに味方して、増田貴久も協力。手越はちょいちょいツッコミを入れるんだけど、最後は全員まとまるという感じだったようです」

 とはいえ、強引に命令するタイプではない。むしろ、気配りの人で、誰にでも「元気ですか」と挨拶して、打ち解けてしまう。

本当にいいやつで、ジャニーズの先輩たちからも好かれているんです。例えば、手越に対してだと、好き嫌いがけっこうはっきりしてるけど、小山のことはみんなが助けたいと思うんですよね」(前出・元スタッフ)

 復活コンサートで3万もの客席を埋め尽くしたのは、“世界一優しい”といわれるNEWSファンだった。ライブ会場にいた元スタッフは、

「このライブは新生NEWSのデビューライブみたいな意味があり、それを見届けようとする温かさが、会場中にあふれていたものです」

 そんなファンに向かって、小山がした約束が本のなかにある。

《「もう不安や悲しいなんて言いません。(略)僕は死ぬまでNEWS辞めませんから」》

 みんなが助けたいと思うタイプの小山が“リーダー”であるように、メンバー同士もメンバーとファンも助け合う。それがNEWSという、素敵な存在なのだ。