身体のすみずみまで血液を運ぶ「毛細血管」が老化や病気の予防に大きく関わってくることがわかってきました! 皮膚から内臓まで、全身が若返るワザを紹介します。

毛細血管の老化は万病のもと!

 私たちの全身に張り巡らされている「毛細血管」は、身体のすみずみに酸素と栄養を届ける重要な役割を担っています。ところが、最新の研究で、毛細血管は年齢とともに減っていくことがわかったのです。60~70代では20代より約4割も減ってしまうとも!

 毛細血管が減って血液が行き届かなくなると、皮膚の新陳代謝が低下してシミやシワの原因に。筋肉や内臓の衰えにも直結します。特に、毛細血管が集中する脳や肺、腎臓、肝臓などは機能が低下し、病気になるリスクも高まります。

 最先端の科学と実験で、日常の疑問を徹底調査するNHKの人気番組『ガッテン!』では、毛細血管の衰えを防いで、若返らせるワザを紹介しました。

加齢や運動不足で毛細血管が衰える

 人間の血管の99パーセントを占める毛細血管は、血液を少しずつ“もらす”ことによって身体中に酸素や栄養を届けています。

 毛細血管を構成する内皮細胞は、ほどよく血液がもれる程度に接着し合っています。その“ほどよい接着”を、壁細胞という細胞が支えているのです。

 ところが、毛細血管が衰えると、壁細胞がはがれて内皮細胞の接着がゆるくなり、血液がもれすぎてしまいます。すると、血液が届かなくなり、さらには毛細血管が消滅することも!

 毛細血管が劣化する主な原因は、加齢や運動不足、高血糖・高コレステロールなどによるダメージです。むくみやすい人は、毛細血管が衰えているサインかもしれません。

 でも、大丈夫! 実は毛細血管は、血流がよくなると内皮細胞がほどよく接着して正常化するのです。

その場スキップで血流アップ!

 血流をよくして毛細血管を若返らせるには、軽い運動でも効果があります。

「その場スキップ」(イラストを参照)は、その場で、手と足をしっかり上げてスキップすることで、筋肉のポンプ効果で全身の血流がよくなります。

 ふくらはぎの筋肉を伸縮させると、筋肉がポンプの役割を果たして、足先から上半身へ血行が促進され、全身の血流がアップ! 下に紹介する簡単な運動でも効果があります。