個人年金

 前述の“増やす財布”の候補にできるのが、こちら。

僕が、40代後半以上の人にオススメしているのが『個人年金保険』(以下、個人年金)。ズバリ、節税で得できるんです

 とは、前出の北村さん。個人年金とは、生命保険会社が販売している保険商品。保険料を毎月積み立て、老後に受け取るという仕組み。

元本保証なので、基本的には貯金と考えてもらってかまいません。しかも利率は普通預金よりもいい。何より、個人年金に加入すると、支払う保険料に応じて所得税と住民税が安くなります。1年間で8万円以上かけると、税金を計算する際の基準となる金額(所得)から4万円がマイナス(所得控除)されますからね」

 税金が安くなるなら、うれしい限り。

結論からいえば、1年につき合計4800円の税金が浮きます。これってすごくないですか? 8万円貯金して、4800円の利息がつくなんてこと、このご時世にほかにあります?

 ちなみにこの節税額は、所得税が5%(※)の人の場合。所得税が20%(※※)の人なら、1万800円も税金が浮くことに!

 ちなみに節税効果を得られるのは、収入があり税金を納めている人だけ。専業主婦の場合は、夫に加入してもらおう。

「加入する場合は、くれぐれも“個人年金保険料控除の対象となる商品”を選ぶようにしてください」

 個人年金の中には、“変額個人年金”や“外貨建て個人年金”など、元本割れのリスキー商品も。こういったものには気をつけて!

※課税所得195万円以下。年収目安は約400万円以下 ※※課税所得330万円超え〜695万円以下。年収目安は約580万円〜約980万円程度【注】扶養の妻1人の会社員のケース。社会保険料などは考慮していません