'05年に東京都庁職員と結婚した天皇・皇后両陛下の長女・黒田清子さんも、伊勢神宮の臨時祭主を務めたことはあるが、皇族時代の活動は基本的にされていない。

「そこで、皇室としての活動の幅をできるだけ維持できるように、結婚されても皇室に残ってもらい、皇族としての活動をしていただくためには『女性宮家』が必要だとされています」(同)

どうなる「女性宮家」のこれから

 そんな問題意識から'12年、当時の民主党の野田佳彦政権下で「女性宮家」の検討が始まった。しかし、女性皇族と結婚する夫や子どもの地位や待遇の問題で反対意見も─。

一般男性との間に生まれた子どもが、父方に天皇の祖先をもたない『女系』となり、伝統に反する『女系天皇』が誕生する可能性があるとの反対もあり、頓挫しました」(宮内庁担当記者)

 その後、天皇陛下の「生前退位」についての議論が進むなか、「女性宮家」の創設も検討するべきだという声が民進党から出されている。

 故・寛仁さまと信子さま(61)の長女・彬子さまは、女性宮家について、'12年1月7日の『毎日新聞』で「決めるのであれば、早く決めていただきたい」とご発言。

 '15年6月2日の『産経新聞』でも、

「決定次第では人生設計を大きく変えなければならない女性皇族にとって、たいへん厳しいことであることをわかっていただきたく」

 と苦悩を吐露されたが、無理もない。女性皇族もひとりの女性で、男性に心を寄せ「将来」をお考えになるからだ。