路線別に比較すると

 路線別に比較してみよう。横浜駅に向かう路線では、JR京浜東北線と京浜急行線が、品川区、大田区、川崎市南部、横浜市鶴見区を通るのに対して、東急東横線は、目黒区、川崎市中原区、横浜市港北区を通っており、東急東横線沿線のほうが中学受験の比率が高い。

東急東横線と京浜東北線・京急線の沿線エリア。「すべての写真を見る」をクリックすると詳細地図も見られます
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 東急田園都市線と小田急線は、どちらも町田市南部に向かって並行に走る路線で、都内でも中学受験比率の高いエリアを通る。この路線間では差がほとんどなく、神奈川県に入れば、東急田園都市線は横浜市青葉区、小田急線は川崎市麻生区になり、県内でも中学受験比率が特に高いところだ。明らかに、両路線の沿線には中学受験をする層が集まっている。

 高尾に向かって並行する京王線とJR中央線では、前述の東急田園都市線と小田急線に比べると少し数字が下がる。

 私立・国立中学への進学率は、神奈川県内よりも都内のほうが高いと思われるだろう。しかし、小田急線が通る神奈川県川崎市麻生区は20%、京王線が通る東京都府中市は10%で、近接する自治体でありながら都内よりも県内のほうが圧倒的に高い。都内と県内の違いよりも、路線の違いの方が明確に表れるのだ。

中央線・京王線と田園都市線・小田急線の沿線エリア。「すべての写真を見る」をクリックすると詳細地図も見られます
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 その京王線とJR中央線で比較すると、JR中央線は 小金井市、国分寺市、国立市、武蔵野市と、明らかに中学受験が盛んなエリアを通っている。武蔵野市は、東京西部では断トツの28%で、その中心には吉祥寺がある。住みたい街として人気のある吉祥寺は、中学受験をする割合も高いのだ。

 練馬区、西東京市は、中学受験比率の高い中野区、杉並区、武蔵野市の北側に隣接しているにもかかわらず、数字がガクッと下がっている。路線で言えば、前者がJR中央線で、後者が西武新宿線、西武池袋線の沿線である。ここでも、沿線の人気との相関関係が明らかに見られる。

中央線・京王線と西武池袋線・西武新宿線の沿線エリア。「すべての写真を見る」をクリックすると詳細地図も見られます
中央線・京王線と西武池袋線・西武新宿線の沿線エリア。「すべての写真を見る」をクリックすると詳細地図も見られます

 北側に行けば数字が下がる傾向がある中で、北区だけは21%と高い。隣接する足立区が13%なので、その違いが際立つだろう。北区の中心には赤羽があり、やはり住みたい街として人気がある。路線では、赤羽には埼京線、京浜東北線などが通っているが、これらの沿線は、千葉方面の路線に比べると数字が高いと言えそうだ。埼玉県と千葉県のデータがないため、これ以上の分析ができないのが残念である。