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「小学校の先生というのは知りませんでした。少し小柄できれいな方。会えばあいさつぐらいはしますが、なにしろ数か月前に引っ越してこられたばかりなので……」

 と近所の主婦は説明する。

 神奈川県小田原市に住む箱根町立小の女性教諭(27)は4月9日、市内のスーパーでチョコレートなどの菓子類4点、計870円相当をバッグに入れて、店外へ。駐車場で私服姿の女性万引きGメンに呼び止められた。

 ところが、女性教諭はそれを振り切って、Gメンの腹部を踏みつけるなどして逃走した。しかし、最後はそのGメンに捕まり、神奈川県警小田原署に通報された。

「確かに教師という職業は珍しいでしょうが、万引きは日常茶飯事ですからね。ただ、Gメンに暴行を働いたというのは初めてだと思う」

 同スーパーは、そう話す。

「通常なら窃盗と暴行でしょうが、Gメンに暴行して物を盗んだということで、事後強盗というやや重い容疑になったのです」(捜査関係者)

 女性教諭は11日に検察に送致され、現在は釈放されている。関係者によると、今年1月1日に入籍したばかりの新婚ホヤホヤという。

 教師としての勤務評価はどうだったのか。学校に代わって町教委が取材に応じた。

「保護者からのクレームは1件もなかったし、トラブルもない。ストレスをため込んでいるようにも見受けられなかったと聞いています」

 では、生徒に対してはどんな先生だったのか──。

「教育熱心でいたってまじめです。ただ、一部の子どもさんから“少し怖い”といった声があったことも事実。でも、それは叱るときの言葉が厳しいといった感じなので、教育熱心で厳格といえる」(同)

 それにしても新婚3か月といえば周囲が近寄れないほどアツアツなころ。お腹がすいていたわけでもないだろうし、なぜチョコを盗んだのか。真新しい新居を3度訪ねたが、いつも留守で夜になっても明かりはともらなかった。

 女性教諭の実家を訪ねた。身内とおぼしき男性は、

「帰ってよ。母親? いまはいないから!」

 再度、訪問しても、とりつく島がなかった。

 近所の男性はこう囁く。

「複雑なご家庭でね。近所でも荒くれ者で知られたおじいちゃんが、内縁のおばあちゃんと2人で住んでいたのですが、おじいちゃんは老人ホームへ入り、内縁のおばあちゃんは出ていった。今度は本妻のおばあちゃんと、息子さん、娘さん、娘さんの3人の子どもの6人で住むようになったんです」

 女性教諭は3人娘の三女だった。元日に結婚して新居を構えたのはよかったが、何か夫婦間トラブルが発生したのだろうか。周辺住民は「さっぱりわからない」という。