'02年8月20・27日号

「ずっと待っていてくれたんですか」突然の直撃取材にこう答えたのは川平慈英。今年で創刊60周年を迎えた『週刊女性』本誌。熱愛、離婚、不倫のスクープを振り返ってみると、直撃取材に“神対応”で応じるタレントたち。記者とカメラマンが選んだとっておきの直撃取材秘話をご紹介。

「いいんです!」の決めゼリフで人気者になった俳優の川平慈英。彼のように何が本職なのかわかりにくい芸能人は、メディアで見せる顔と素顔とのギャップが大きかったりもするもの。その私生活に、“年齢詐称と未入籍妻の存在”という意外な事実が判明したのは、'02年夏のことだった。

 では、川平の自宅を訪れた『週刊女性』に見せた素顔はというと──。

「プライベートと仕事は別ですから、職場には持ち込みたくないんです」

 ちょっと意味深な説明。だが、現場にいたカメラマンはその態度に驚かされたという。

「自宅前に車で戻ってくるところを直撃したんですが、奥さんとお子さんを降ろして先に部屋に戻らせて“いーや、まいったな”と、こちらの取材に応じました。“そちらもお仕事ですもんね”と、終始こちらに気を遣って話してくれるので、逆に自宅まで押しかけて申し訳ないという気になってくるほどでした(笑)」

 例えば、年齢詐称については、こんなやりとりが。

──プロフィールとは1歳年齢が違いますが?

「よく知ってますネ~。そうなんです。母もアメリカ人だし、僕も向こうに長く暮らしていたから、日本に来たときに日本語がよくわからなくて……。親が心配して1つ下の学年に入れてくれたんです。受験とかあったし、周りのみんなに言いだせなくて」

 また、同居女性と10年間、“事実婚”状態を続けていることについては、

「ちょっとしたワケがあって。そういうの困るなあ、ウチのおっかないですから。いや、でもね、結婚しているというプライドはあるし、そんな妻に誇りを持っているんです」

 そして、1億5000万円といわれた豪邸についても、

「ちょっとしたトラブルがありまして、まだ建築中なんですよ。周りの方の目もあるし、静かに暮らしたいんです」

 ギクシャクした裏事情まで明かしてくれた。別れ際にはこんな言葉も。

「ずっと待っててくれたんですか。今日は暑かったでしょう」

 取材カメラマンは「こんなにも爽やかな直撃は後にも先にもないと思いますね。本当に、あれ以上はいないと思います」と、絶賛。まさに「いいんです!」な対応だった。