台風の進路予想を見てプランター大移動!?

 ベランダ栽培で大変なのは強風対策。普段は日当たり重視でプランターを配置しているが、台風襲来ともなるとベランダの柵に固定してある支柱をはずし水やり用のホースごとプランターを窓際まで移動させる。

「数も多いだけに一大事。農家さんの気分です(笑)」

 天候に左右されるため、必ずしも毎年満足できる収穫ができるわけではなく、「日照時間が少なかったり、降水量の多い年は、イジケたようなサイズのものや、形がよじれたものしか収穫できない」ことも珍しくない。それでも、

「よく言われますが、植物は手をかければかけるほど、きちんと答えを返してくれるので、それが元気のもとになるんです。静かな応え方で、隠れて実がなっていたりすると、“こんなところにいたの”とうれしくなったり

 と、にっこり。至福の時間を尋ねると、「野菜を摘むとき」と答えてくれた。

「“お料理に使いましょう”とベランダに出て実を摘むと、自分がイタリアのマンマになったような満ち足りた気分になるんです(笑)

 トマトを摘むときの匂いに心を奪われ、手が汚れるままに土いじりをしながら、湿気の変化を感じる……。城戸は、五感をフルに使ってベランダ菜園を楽しんでいる様子。それは、自然をモチーフに絵を描く画家としての感性とも通じるものがあるそうだ。

 ただケアするだけではなく、上手に収穫するために新芽や枝をためらいなくカットしたり、終わりかけの植物を処分する潔さも欠かせない。これは、城戸によれば、ガーデニング好きに共通する一面らしい。

城戸真亜子さんが毎年、栽培する定番野菜は、上の4つ(ナス・ピーマン・キュウリ・トマト)+桃太郎トマト。どれもプランターで上手に収穫できるそうで、「夏野菜はツヤツヤして楽しく栽培できます」(城戸)。ガーデニングには無関心の夫も、野菜には興味を示し、ときどき実を摘んでくれるそう。
城戸真亜子さんが毎年、栽培する定番野菜は、上の4つ(ナス・ピーマン・キュウリ・トマト)+桃太郎トマト。どれもプランターで上手に収穫できるそうで、「夏野菜はツヤツヤして楽しく栽培できます」(城戸)。ガーデニングには無関心の夫も、野菜には興味を示し、ときどき実を摘んでくれるそう。
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