「脚本の岡田(惠和)さんに、あなたそのままを(役の高子として)書いたから、と言われましたけど……、私は周りからこういうふうに見られているんだ、ということがわかりました(笑)」

 朝ドラ『ひよっこ』ですずふり亭の先輩ウエートレス、朝倉高子を演じる佐藤仁美(37)。仕事はできるが愛想はなく、自分よりいい女に対してはすこぶる冷たい――。これまで何人もの就職希望者を落としてきた“伝説”を持つ高子。最終面接の相手として、みね子(有村架純)の前に立ちはだかる(!?)彼女から、“合格”を勝ちとることができるかが、今週のクライマックス!

「(回想エピソードで)若い女性が面接を受けに来るシーンがあるんですけど、監督は何を思ったか全部アドリブでやってほしいと。“髪の毛が長いから”とか、落とす言い訳を考えるのに苦労しました。4人分やったんですけど、言い訳のレパートリーを使い切りましたね(笑)」

なぜか合否の鍵を握る高子(佐藤仁美)。みね子(有村架純)の女性としての評価はいかに!? (c)NHK
なぜか合否の鍵を握る高子(佐藤仁美)。みね子(有村架純)の女性としての評価はいかに!? (c)NHK

 ヒロインの有村との出会いは、2012年放送のドラマ『つるかめ助産院』で、佐藤が看護師役、有村が妊婦役での共演だった。

「今回の現場に入ったとき“ご一緒だったの覚えていますか?”って。これだけ売れっ子なのに、そういうことを忘れないで声かけてくれたり、撮影で使ったジャガイモを持ち帰ってポテサラを作ってきてくれたり。可愛くて料理もできて、何なんだよ! って(笑)」

 実は『あすか』『とと姉ちゃん』など、朝ドラは5作目になる佐藤。

「朝の顔のタイプじゃないのに、よく起用していただけますよね。え? 次はヒロイン? いやいや、ヒロインという年齢じゃないし、それこそ朝ドラじゃなくなっちゃいます(笑)」

 最近は女優業だけではなく、バラエティーでも存在感を発揮している。

「名前と顔を覚えてもらえるようになりました。ドラマはエンドロールにしか名前が出ないから、顔を見たことがあるけど、という感じだったんです。あと、芸人さんたちの頭の回転の早さはアドリブに生かせますね。

 バラエティー、楽しいですよ。ほら、役者って正解がない仕事なので。……うん、ちょっとカッコいい(笑)」

 ストレス発散は?

「どんなに撮影がキツくても、飲みに行っちゃいます。最近、またすごく飲むようになって……。昨日も、午前中に撮影が終わったので、久々に昼飲みに行きました! さすがに昼から芸能人は誘えないので(笑)、プライベートの友人と一緒だったんですけど、4人で7000円ぐらい。あまりの安さに感動しちゃいました」