家庭内管理職夫が増えつつある昨今、妻側のストレスもまた急増中!(関連記事参照) 実際に家庭内管理職夫とうまくやっていくには、どうしたらいい? ストレスから解放されるための考え方や、夫に求めるべきことをチェックしていきましょう!

定年退職後、家族を部下のように扱う”管理職夫”から身を守るには? ※写真はイメージです 

これまでの人生の結果がいまの夫婦関係に現れている

 家庭内管理職夫との付き合い方を考えるうえで、まずは現実を受け入れるのが大切です。

「もちろん、愛しているにこしたことはないのですが、すべての夫婦が愛し合わなければいけないということはありませんし、仲が悪いから一緒に住んではいけないという決まりもありません。いまの関係がどのようなものであろうが、それは妻と夫が人生を費やして作り上げてきた結果です。たとえ不本意な形であっても、まずは現実を受け入れましょう。そして、長い年月で培われた関係は、簡単に大きく変えることはできません。少しずつ改善する意識を持つことです」

夫を好きでも嫌いでもいいので自分の気持ちを自覚する

 夫に対し毎日、イライラを抱えながら生活するのはつらいこと。そのストレスを軽減するには、まず自分が夫に対して、どのような気持ちでいるのかを知ることが重要だといいます。

夫を好きでも、嫌いでもいい。どちらかわからなくなっていたっていい。自分の素直な気持ちは何か、考えてみてください。実のところ好き嫌いは問題ではないのです。夫が好きならより親しくなるための努力ができます。嫌いであれば、わざわざ近づいて争うような必要はないわけで、無用な戦いを避けられます。つまり自分の気持ちを認めることで、日々のストレスが減らせるのです」

自分のことは自分でやり責任もそれぞれでとる

 夫婦間のストレスの原因としてもっとも多いのは、物理的にも心理的な意味でも、相手のテリトリーに勝手に侵入してしまうこと。それを防ぐだけでストレスは大幅に軽減できます。そのためにおすすめなのが、互いのテリトリーを決めることです。

「テリトリーを考える際には、自分ひとりの家と敷地をイメージしてみてください。そこでは自分が何をしようが自由です。妻だから、母親だから当然すべきこと、というのも一切ありません。同様に、夫にもまた、自分だけの家があり、敷地があります。そこで彼が何をしようが自由であり、妻は口を出すことはできません。互いが相手の家を訪問するときには、同意や許可が必要です。一方的に乗り込んで、ああしろ、こうしろというのは不当なことでしょう。家庭内管理職夫にそうさせないためには、互いにテリトリーを決め、自分のことは自分でする、自分の行動に対しては自分で責任を取る、という関係を築いていく必要があります

 このテリトリーを具体的にいうなら、例えば毎日、料理をする台所や夕方の買い出しの内容、ひとりで外出する時間、自分の趣味、個人的な見解や意見などなど。いずれにせよまず「これは自分の領域」と思うことをはっきり定めておき、それを無遠慮に侵されたら、「私のやり方があるから、口出ししないで」「あなたの意見を押しつけないで」「文句があるなら、あなたがやってください」などと宣言し、場合によっては任せてしまっていいのです。