勸玄くんは、夜の部の演目『駄右衛門花御所異聞』(だえもんはなのごしょいぶん)で白狐(びゃっこ)役を演じ最年少の宙乗りに挑戦します。当初は反対していた麻央さんも、これを闘病の支えにしようと決意し、楽しみにしていました」(テレビ局関係者)

 だが、家族にはもう一つの大きな目標があったのだという。

7月の舞台が終わったら、海老蔵はまとまった夏休みをとる予定でした。子どもたちも夏休みになりますし、今まで以上に家族そろって過ごすことができる。この時期に海老蔵は、いろいろと模索していた新しい治療法を試そうと考えていたそうです」(芸能関係者)

 海老蔵は会見で「笑顔・勇気・愛情・思いやりが麻央の力。二人の子どもに対しては、心残りが多いと思います。(勸玄くんの)舞台もきっと見てると思うけど、心配で心配でしょうがないと思う」と麻央さんの思いを代弁した。

 7月の舞台鑑賞と夏休みの計画、そこを目指してきた家族のスケジュールの中に、もう麻央さんはいない。でも、これからは天国から家族を見守り続けてくれるだろう。

<取材・文/小窪誠子>