雑誌やネット媒体が発表する「イケメンランキング」で、最近、世代交代が起こっていると言われている。

 というのも、かつてトップの常連であった向井理や小栗旬らが結婚などで人気が落ち着いた代わりに、ここ数年でブレイクし、映画やテレビ、CMに引っ張りだことなった菅田将暉山崎賢人福士蒼汰坂口健太郎竹内涼真など、若手俳優陣がイケメン代表として躍り出てきたからだ。

 果たして、彼らの顔面偏差値は人気の通り本当に高いのか? 美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長に話を聞いた。

左から山崎賢人、坂口健太郎、菅田将暉、竹内涼真、福士蒼汰

――最近はイケメン俳優の豊作期、などと言われていますが、中でも特に活躍が目立つ菅田将暉さん、山崎賢人さん、福士蒼汰さん、坂口健太郎さん、竹内涼真さんの5人の顔を見て、いかがでしょうか?

高須「まず、気になるのが坂口くんの輪郭。嚙み合わせが悪くて顎部分の骨格バランスが悪いよ。輪郭が左右非対称だし、もしかして左の歯が減ってない? 僕としては左側にちょっとボトックスを打ちたくなるね!」

――ボトックスというとエラっぽいということでしょうが、私から見ると菅田さんのほうが、エラが目立つ気がしますが……。

高須彼もエラタイプだね。筋トレ好きなんじゃない? 筋トレ好きは歯を食いしばることが多いのでエラが発達するんだよ。坂口くんと菅田さんは“チーム・イケメンだけどエラ”! にしても菅田くん以外、みんなおでこを隠した似たような髪型だね。政治家が隠さない人が多いように、男性はおでこで自己PRしたほうがいいよ。イケメンなのに弱気なのかな?」

――確かに菅田さん以外の4人はソフトな雰囲気ではありますね。ところで、もしこの5人を「イケメン順」にランキングするとしたら?

高須「みんなかっこいいけど、間違いなく1位は福士くん。バランスがよくて典型的なハンサム顔です。ただ八重歯が気になるかな。まだ若いから、それが庶民的な親しみやすさってことで、あえて直さないのかもしれないけど。以降、2位山崎くん、3位菅田くん、4位竹内くんで、最下位は坂口くんですね。でも竹内くんに関しては、目立つホクロを取って顎を短くしたら、トップイケメンも夢じゃないかも!?」

――そんな順位なんですね! ちなみに3位の菅田さんは、人気女性ファッション誌『ViVi』が行った「国宝級イケメンランキング」の1位に選ばれたり、ネット上でもかっこいいと称賛する声が多いので意外でした。

高須「彼は他の4人と比べても自分らしさを生かした髪型やファッションが上手だし、“イケメンでござい!”顔を作るのがうまいね。だから写真映えすると思います。ただ、輪郭はゴツくておっさん的なのに、鼻や口が少女っぽいのね。そのアンバランスさが世間に受けると思います。男性が“童顔×巨乳”のアンバランスさに萌えるように、男女ともにアンバランス感やギャップはモテるための大きな要素なんですよ

――そうなんですね~。モテる芸能人を思い浮かべてみると、その理由には納得です!

高須「顔のパーツの美醜の計算で言ったら、菅田くんの“おっさん輪郭に、幼くイノセントな雰囲気の鼻と口”はヘンだけどね!」

――ところで、山崎さんへの意見があまり出ませんが……。

高須かっこいいんだけど、印象が強くない顔なんだよ。パーツはキムタクに似てるしハンサムなんだけど、“苦労のない、深みのないキムタク”みたいなね」

――そうなると好感度は高そうですけどね!

高須「サラリーマンなら嫌味のないイケメンとしてすごくいいんじゃない? ただ、芸能界では彼のようにバランスのいいきれいな顔は、永遠の二番手なのよ。女性芸能人も同様に。やっぱり菅田くんみたいに、少し崩れたところがあるほうが隙があって、“私が支えてあげなきゃ!”と思わせて人気が出るんだよね」

――かっこいいだけではダメなんですね! ところで、最近はあっさりイケメンが人気で、坂口さんは「塩顔ブーム」の筆頭とも言われています。かつてはソース顔やしょうゆ顔が流行した時代もありましたが、なぜ今、さらにあっさりとした塩顔が受けているのでしょうか?

高須「近頃、ハーフタレントが多発していたので新鮮だったのでは? 整形界も今はハーフっぽい仕上がりより、爽やかなナチュラル美女顔が人気だよ。そのほうがモテるしね」

――時代は入れ替わり、美の定義も入れ替わるんですね。となると石原裕次郎さんや加山雄三さんなどのいわゆる昭和イケメンと、今のイケメンとの違いは何といえるでしょうか?

高須裕次郎さんとかは憧れの存在でリーダー感のあるイケメン。今は多数の用途に応えた多数のイケメンがいるというか、かっこいいけど手が届きそうな“仲間的”イケメン、でしょう!」


<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):
1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲』(Kindle版)、『行ったり来たり僕の札束』(小学館)。最新刊は『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)