体は疲れていないのに…

 そんなに動いていないはずなのに、なんだかすごく疲れている…というような状態は誰しも経験したことがあるはず。

 それは「脳が疲れている」という状態です。デスクワークが多い現代、脳に疲労感を感じる人はますます多くなっています。

 実はこの「脳疲れ」、睡眠にも影響を及ぼすんです。

当記事は「BUSINESSLIFE」(運営:ビジネスライフ)の提供記事です

脳だけが疲れているとうまく眠れない

 良質な睡眠は、脳と体がほどよく疲れていてこそとれるものです。

 ところが現代は「うごかない生活」を送っている人がほとんど。通勤はもちろん、買い物やちょっとした用事でも、歩かないで電車・車を使う。

 職場や行く先々でも階段は基本使わずに、ほとんどエスカレーターやエレベーター。おまけに仕事はデスクワークが中心で、四六時中パソコンとにらめっこしている――意識しない限り、体を動かす機会がほとんどありません。

 こうした動かない生活は、「脳は疲れているのに体は疲れていない」というアンバランスな状態をつくり出します。この状態で眠ろうとすると、睡眠の質が損なわれる原因になります。

 脳は疲労回復のため眠ろうしますが、体はそれほど疲れていないので、眠りを欲しないのです。

いかにして体を疲れさせるか

 脳だけでなく体も疲れさせるためには、日々の生活に積極的に運動を取り入れることが大切です。

「運動はばっちり! 週末にフットサルとかテニスとか思いっきりやってるし」というような方。

 運動の機会をつくること自体はいいのですが、激しすぎる運動は睡眠には逆効果です。一度にどかんと激しい運動をするより、適度な運動を習慣的に行うほうが、入眠しやすく目覚めもスッキリします。

 睡眠の質を上げる運動としておすすめなのは、ジョギングやウォーキング、ヨガ、水泳などの有酸素運動。

 比較的ゆったりしたペースで続けられるので、心地よい疲労感を得ることができます。

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 時間は1回につき30分〜1時間程度。仕事帰りにやるのであれば、夕方の早い段階、目安としては寝る3時間前までには終わらせるようにしましょう。

 この時間帯に適度な運動を取り入れると、入浴と同じように、ちょうど寝る頃に体温が下がり入眠しやすくなるのです。

 逆に寝る直前など、あまり遅い時間帯に激しい運動をしてしまうと、交感神経が優位になって入眠を妨げてしまいますから、注意が必要です。

忙しい人はストレッチだけでもOK!

 いかがでしたか?

 平日は忙しくてなかなか運動できないという場合は、寝る前にストレッチするだけでも違いますよ。筋肉のこわばりをほぐすことで全身の血流がよくなって、疲れがとれやすくなります。

 体も温まるので、より入眠しやすくなるんです。リラックス効果もありますし、何より手軽!いいことづくめですね。