左が『キングオブコント2017』2位のにゃんこスター、右が優勝したかまいたち

 大塚愛の『さくらんぼ』にのせ“リズムなわとび”を行うネタで突如登場し、視聴者や審査員に衝撃を与え『キングオブコント2017』準優勝を飾ったコンビ、にゃんこスター。

 10月1日の決勝放送後、連日テレビやスポーツ紙、ネットニュースなどに登場。コンビ結成と同時に交際スタートという、異色の2人は、11月16日放送の特番『栄光のスターをたずねて三千哩』(BS日テレ)でMCを務めることが発表されるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気っぷりだ。

 ある芸能記者は言う。

大きなコンテストの決勝に、突如、現れた男女コンビという意味では、2004年の『M-1グランプリ』で2位になった南海キャンディーズを思い出すという人も多いと思います。

 他にも『M-1』だと、08年の2位のオードリー、10年2位のスリムクラブ、2012年の『R-1ぐらんぷり』2位のスギちゃん、15年・16年、2年連続3位の、ゆりやんレトリィバァなど、優勝こそ逃したけど、そこから一気にお茶の間の人気者になった芸人は多い。にゃんこスターも、話題性はこれらに匹敵するのではないでしょうか」

 いっぽう、『キングオブコント2017』の10代目キングに輝いたお笑いコンビ、かまいたちが、この、にゃんこスター旋風に巻き込まれたのか、どこか“空気”状態に陥っている。前出の記者は、

かまいたちは、地元大阪では大人気なんですが、こういったコンテストでも常連で、全国的な知名度もそこそこあり、その実力も多くの人が知っています。そのぶん、苦節〇年というような、お茶の間が“よかったねえ”と感動を共有するような存在でもなく、“ようやくチャンピオンになったか”と、ある種、納得の優勝でもある。

 そのためか、ほぼ知名度ゼロのにゃんこスターの2位という快挙に、どうしても注目がいってしまうんでしょうね」

 かまいたちにとっては、なんとも相手が悪かったようにも感じられるが、

「でも、にゃんこスターがいなくても、かまいたちは、ワイドショーなどで取りあげられたりすることは、なかったと思います(笑)」

 と、人気番組を担当する放送作家は指摘する。

“SNS映え”するコンビ

「もちろんネタは面白いのですが、そこからキャラとして、もっと知りたいというタイプではないと思うんですよね」

 誰も知らないにゃんこスターが、その要素を十分に持っていたということになる。かまいたちとにゃんこスターの差については、

かまいたちは、ビジュアル的にも“SNS映え”するコンビではないですからね(笑)。にゃんこスターは対照的に“SNS映え”する。すごく美味しい料理よりも、パッとはなやかな料理のほうが、注目を集めるのと近い気はします。

 それに、今まで知らなかった人たちが、面白いキャラで、今までとは違うことをやっている。しかも若さも感じられ、もっと見たい、知りたい、という欲求をかりたてる部分はあると思います」

 また、かまいたちは、大阪を拠点にした人気者であることも、全国区でのテレビ出演の扱いが“空気”と感じてしまう要因のひとつだと、前出の放送作家は言う。

「大阪でいくつもレギュラーをもっているので、東京の番組に続けて出演するなど、まとまった時間がとれないという物理的な理由もあります。“優勝したから東京出ます!”というわけにはいかないですからね」

 今回のにゃんこスター、そして過去のオードリーやスギちゃんなど、スケジュール的に余裕があるというところも、出演ラッシュにつながる理由のひとつということだ。にゃんこスターの露出については、前出の放送作家は、こうみる。

「“ラッスンゴレライ”の『8.6秒バズーカー』もそうでしたが、今は動画を何度も再生したいというようなイメージで、同じものをいろんな番組で求められるところがあります。だから、他のネタにいく前に、飽きたらそれで終わってしまう。そこは難しいところです」

 にゃんこスターが大きな注目を集めたのは、“2017年10月1日の「キングオブコント2017」決勝”という場の空気によるところも大きいとみている。

「評判を知って、単純にあのネタだけを見た人の中には、“そんなに面白くないじゃん”と感じる人も少なくないと思います。会場の空気や、それまでに出た人たちのしっかりしたコント、それが結果的に“フリ”になり、その場の空気をガラッと変え、流れとして一番ハマるかたちになった」(前出・放送作家)

 でも、そんな流れに負けず優勝したのは、かまいたち。決して“空気”になっているわけではない実力者だということだ。

<取材・文/渋谷恭太郎>