会場入りする役所広司

 TBSのドラマ『陸王』が12月24日に最終回を迎えた。撮影は放送2日前にクランクアップ。編集作業が終わったのは放送開始1時間前だったという。

 駆け込みで完成した最終回だったが、平均視聴率は20.5%(関東地区)と全10回で最高をマークし、有終の美を飾ることができた。

 そして、恒例の“打ち上げ”は放送翌日に開催された。

打ち上げは最終回の放送を待たずに行われることが多く、出演者とスタッフ、関係者みんなで会場で最終回を見たりすることもありますね」(テレビ局関係者)

 ドラマの打ち上げというと、最近ではその様子が写真に撮られ、週刊誌のページを飾ることが多くなっている。

 今回の打ち上げ取材にも女性誌3誌と写真誌2誌、つまり『文春』『新潮』を除いて芸能ニュースを大きく扱う週刊誌が全誌顔をそろえ、“打ち上げ”は週刊誌の必須コンテンツになっていることがうかがえる。

 そこで生じるのが“取材する側”と“取材される側”の攻防戦。これが日増しに激しくなっているという。

「以前は一般のお客さんとの接触を避けるためだけだったので、会場はホテルの宴会場だったり、大きめのレストランだったりしました。しかし最近はマスコミ対策で、セキュリティの厳重な会場で行われることが多いですね」(芸能プロ関係者)

 それでも、出演者が会場へ出入りする姿は捕えることができたのだが、ここ最近はそれさえも難しいという。

今回はオフィスビルの最上階にあるレストランで貸切でしたが、普段でもそこに向かうには受付を済ませ、入館許可証をもらってゲートを抜けなければなりません。

 駐車場も許可証が無ければ入れず、駐車場から会場のある階まで直結ですから“難攻不落”ですね(笑)」(写真誌記者)

 なぜ、そこまでする必要があるのだろうか?

「役者さんによっては写真を撮られても、特に気にしない人もいますが、人気の若手俳優やアイドルは事務所が徹底してガードしてますね。なぜなら、会場から追跡されて自宅を割られる可能性があるからです。ですから局側も事務所に配慮して、会場選びに苦労しているようです」(スポーツ紙記者)

 週刊誌VS“打ち上げ”の戦いはこれから先、ますます激しくなりそうだ。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。