ジャニーズやK-POPをはじめとした、日韓のアイドルの応援を日々の生きがいとし、気づいたらとある現場でトップヲタクになっていた<男子>大学生・あくにゃんのコラム。
イラスト/びーえいち

 みなさん、推しにはどのくらいダンススキルを求めますか? 私がKis-My-Ft2の北山宏光氏に惹かれた最初のキッカケはダンスでした。

 

〈第八声〉
まぶしい「シャカリキダンス」
~武器にするかは本人次第~

 彼らの楽曲『Hair』の"腰に手をまわしてー"のところで、お尻を1人だけぶりんぶりん回すシャカリキな彼を見て「え……好き」と思いました(笑)

 韓国では昨今、「ダンスが激しすぎる」という武器で注目を集め、個人でCMの契約を勝ち取ったアイドルもいます。たくさんいるジャニーズJr.の中で、埋もれてしまう現状を打破するための「鍵」にダンスはなるのか、考えていきましょう。

 初めて北山氏のダンスを見たとき、スカして踊るのではなく、一生懸命踊る姿に「この人絶対いい人だ! こんなに一生懸命に踊っているのカッコいい!」とすごく胸熱になった記憶があります。

 のちに「シャカリキダンス」という単語を知ります。

 おもにジャニーズ界隈で使われる言葉で、脇目も振らずにただひたすらに一生懸命激しく踊ることをさします。バレエのように指先や足先まで綺麗にスラリと魅せるダンスが好みの人もいますが、私はこの「シャカリキダンス」が大好きです。

 同じくシャカリキ好きな知人にすすめられ、岸優太氏(Prince)を見たことがあるのですが、隣の岩橋玄樹氏が手でハートを作ってファンにファンサービスをする中、岸氏は汗をかいて激しく踊っていました。両者の対比構造もあり、とても魅力的だったことは印象深いです。

 シャカリキダンスというものを、意識して初めて見た岸くん。一心不乱に踊っていて、見ているだけで一緒に体力を消費していく感じがして衝撃でした。

 北山くんよりもさらに激しく、熱く、「岸くんすげぇ〜」と声が漏れました。

 女性アイドルの場合、ダンスがシャカリキすぎて有名になったのが元AKB48の西野未姫氏です。

 彼女は激しすぎるあまり、時に原型を留めていない時もあり、「ヒクほどダンスが激しいAKB48」として『今夜くらべてみました』に出演し、他にも『ダウンタウンDX』では「アイドルとは思えない動きと表情」「他のメンバーとは全然違いオーバーすぎる」などというふうに言われていました。

 実際に彼女は、ダンスが激しすぎるあまり怒られたり、メンバーを蹴ってしまったり、ステージから転落したこともあるそうです。

 激しすぎるダンスで注目を浴びたアイドルグループがK-POP界にも存在します。

 9人組ガールズグループ『MOMOLAND』のジュイ氏です。私がこのグループを知ったキッカケもまさしく、彼女の激しすぎるダンスがSNSで回って来たことでした。

 その激しすぎるダンスが話題になり、炭酸飲料水のCMに個人で出演を果たしています。注目されるまでは音楽番組で1回もカメラで抜かれなかったこともある彼女でしたが、先日リリースされた楽曲『BBoom BBoom』ではセンターに抜擢されています。

 

昨年は推しと同じスケジュールで全国を飛び回ったあくにゃん

この2つの事例から見て、もっとも重要な点は、彼女たちが、星の数ほどいるアイドルの中で埋もれないために、ある種、意図的に激しいダンスをしているという点ではないでしょうか。

 2人が共通して、髪型に「ツインテール」を選択していることからも、“目立ってやる”という意気込みが伺えます。ツインテールであえて可愛さを演出することで、激しいダンスとの間にギャップが生じます。

 ツインテールは、頭部で揺れが隠れてしまうポニーテールとは違い、わっさわっさ揺れる様子が、視覚的に確認できるのでどんな髪型よりも暴れている感じが出ます。

成長期とダンスの関係性

 では、話を戻してなぜジャニーズにはダンスで目立とうとする人がいないのか。

 きっと規範意識や、ダンスに対しての熱量が高すぎるのだと思います。基本的に、規範意識の高いグループほど異分子に対して排他的になると言われています。

 ジャニーズでこの激しすぎるダンスをやったら、それはおそらく「悪目立ち」と捉えられるでしょう。シャカリキダンスも頑張っている証拠になる反面、やりすぎると悪目立ちという微妙なラインがあるようです。

 しかし、ミュージカル『PLAYZONE』において、松崎祐介氏(ふぉ〜ゆ〜)が、わざと面白く誇張して踊ったダンスは3、4年経った今でも私の記憶に残っているように、インパクトは残せます。

 成長期は手足が伸び、可動域が変動するため、本人は最大限に手を伸ばしているつもりでも伸びていなかったり、下手に見えたりする時期がやって来ます。推しが成長期で、ダンスが少し下手になって来たと感じている人がいたら、今は辛抱です。

 必ず彼らはダンスが上手くなって帰ってくるので信じましょう。

 また、高校生くらいになると一生懸命踊るのが恥ずかしい時期もやって来ますが、それも可愛いものですよね。

 こう見るとダンスは武器にもなり、また成長を測るものさしとしても機能するおもしろいモノだと感じます。個人的には今回の記事を書くにあたり、松倉海斗氏と、松田元太氏がシャカリキで有名だということを知りました。

 私個人的には、宮近海斗氏のダンスがもっとも上手いと思うので、上記の2人も所属する新体制となった『Travis Japan』には、今以上に注目したいと思います。

<プロフィール>

 

あくにゃん◎1995年生まれ。ジャニーズやK-POPをはじめとした、日韓のアイドルの応援が日々の生きがい。

日々のオタ活で感じたことを、独自の観点&独特な表現で言葉にするツイートも必見!

Twitter/ @akunyan621