平昌へ向かう坂本花織

「本番はポカーンってなった。あまり五輪という感じはしなかったと表で思っていても、中では緊張があったのかも。もう1回締め直して、全日本や四大陸のような演技をできるようにしたいです」

 2月12日に行われた団体競技女子フリーに出場した坂本花織。演技終了後は、今まで見せてきた弾ける笑顔ではなく、悔しそうに天を仰いでいた。

「演技冒頭の3回転フリップ-3回転トゥループのコンビネーションが単発ジャンプになってしまったんです。でも、取りこぼしてしまったジャンプを後半でコンビネーションにして、ふだんの構成よりも難易度の高い演技を披露してくれました」(スポーツ紙記者)

 今月3日に現地入りし、会場の江陵アリーナで練習を開始した坂本。はじめのうちはリンクを独占していたが、

「各国の選手に等しく時間が割り当てられるため、彼女にとっては足りなかったみたいです。というのも、当初は上向きだったジャンプの調子が、徐々に乱れ始めたんです」(同・スポーツ紙記者)

 練習時間が少なかったのかもしれないし、初挑戦する大舞台へのプレッシャーからかもしれない。最善の演技をするため、坂本は8日から2泊3日で弾丸合宿を行った。

「江陵から急行列車で2時間かけてソウルに移動。ジャンプの修正に重点を置き、3時間練習をした日もあるといいます」(同・スポーツ紙記者)

 調子を戻して江陵に戻ったが、ミスが出たのは前述のとおり。とあるスケート連盟関係者は声をひそめる。

「あまりに早く現地入りしすぎたのではと思いますし、急な合宿で疲れもあると思います。そんな中で、13日からは日本に戻ってジャンプの修正を行っているんですよ」

 ショートプログラムの演技は21日。約1週間の間に、ジャンプの修正を入念に行い、坂本は再び現地入りする。“たび重なる移動はストレスなのでは”という声もあるが、

「もともとがネガティブ思考な選手。“ジャンプの調子が戻った”という自信を持つだけでも、勢いに乗れるはずです」(同・スケート連盟関係者)

 個人では、いつもの元気な笑顔が見たい!