広瀬すず 撮影/伊藤和幸

高校生のころは、学校を休むたびに“はい、またレポート増えた~”って心の中で思ってて(笑)。学校のことも仕事のことも、両方を全力で頑張ってきたけど、2つのことを同時に考えられない性格。ひとつのことに集中したいと思ったんです

 高校を卒業してはや1年、女優ひと筋で生きていくことを選んだ広瀬すず(19)。とはいえ、大学や専門学校に進学した友達をうらやましく思うこともあるそうで、

みんなが大学とかで経験する学校の雰囲気や学生生活を味わうことができないんだなと。でも逆に私は(役で)高校生に戻ることもできる。これは、この仕事でしかできないことだから、それはそれで貴重な体験なのかな(笑)」

 気づけば10代ラスト。あと3か月で20歳を迎えるが――。

「20歳になったら、いよいよ朝ドラ(来年4月スタート『夏空―なつぞら―』。ヒロインを務める)の撮影が始まります。歴史あるものだから、不安を通りすぎて怖いくらい。プレッシャーを感じないでねって言葉に、今プレッシャーを感じてます(笑)

 ここまでノンストップで駆け抜け、今や主演女優にまで成長。そんな彼女が“財産”と誇る作品がある。それが2年前に初めて映画で主演を務めた『ちはやふる』だ。“競技かるた”を題材にした少女コミックスの実写化で、2016年に2部作([上の句][下の句])として公開されて大ヒット。2年の時を経て、3月17日(土)全国ロードショーの『ちはやふる -結び-』で完結!

(c)2018映画「ちはやふる」製作委員会 (c)末次由紀/講談社

「スタッフの方も共演のみんなもおなじみのメンバーだったので、撮影中はずっと笑ってて本当に楽しかったです。私にとって特別な作品。終わってしまう寂しさもあって、上白石萌音ちゃんと“一生、完成しなければいいのにね”と言い合ってました

人生の中でもっとも濃い時間を過ごした2年間

 2年前はというと、ドラマ(『学校のカイダン』)でも映画でも初めて主演を務めたころ。自身を“この2年でいちばん変わった”と振り返る。

当時はわからないことだらけで全然、余裕がなくて、すべてにおいてパンパンでした。そこから幅広いジャンルの作品でたくさんの経験をさせてもらって、いろんな人に出会って。人生の中でもっとも濃い時間を過ごしたと思います

広瀬すず 撮影/伊藤和幸

 これからの成長にもまだまだ期待がかかる19歳。同世代には同じように活躍する女優も多いけど“ライバル”はいるの……? 

お仕事を始める前から見ていた方が多いので、ライバルというよりは、尊敬しています。でもたまに、“こんないい作品に出てる!”って嫉妬しちゃう(笑)。私もそう思われるくらいに、頑張っていきたいです

 広瀬自身は“負けず嫌い”だという。

「小学生のころバスケ部だったんですが、部活の監督が、私が生きてきた中でいちばん怖かった人(笑)。そこでかなりメンタルが鍛えられました。でも本当に強くなるためにはそのくらいの練習や監督の存在が必要だったんです。なので、相当なことがない限り心が折れることはありません!