金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』のワンシーン

芝居のうまい役者さんで魅せていく大人のドラマです。夫婦間の秘密や本音など“あるある”が満載で日本一、夫婦一緒に見られないとの反響もいただいています(笑)。

 2組の夫婦の不満やすれ違いを描いた本作の主人公は40代ですが、意外にも20代の方々も夢中になってくださっています」

 こう語るのは、高成麻畝子プロデューサー。

 刑事もの、医療ものドラマが多い昨今、王道といえる人間模様を中心に描いたホームドラマに自信を見せる。

現代の妻100人以上に取材しリアルを追求

 原作は、直木賞作家・山本文緒が1994年に発表した同名小説。

「(原作は)夫婦という普遍的なテーマ、そこに起きる問題をとても丁寧に皮肉を交えて描いた作品で、今の時代にも通用すると思いました。

 上梓された時代から25年近くたっているので、現代のリアルな夫婦像を盛り込むため仕事と家事の両立、子育てや夫との生活について100人以上の女性に取材しています」(高成p、以下同)

 ヒロインの佐藤真弓を中谷美紀、真弓の夫の秀明を玉木宏、秀明の勤める住宅販売会社の顧客で、真弓の取引相手でもある中学教師の茄子田太郎をユースケ・サンタマリア、太郎の妻で秀明と道ならぬ恋に落ちる専業主婦の綾子を木村多江がそれぞれ演じる。

4人のキャラクターが物語の牽引力になるので、キャスティングにはこだわりました。大人のドラマにするために、それぞれの年齢を原作より10歳上の40代に設定したのですが、この年齢の、この俳優だからこそ、このキャラクターなのね……と見る方に納得していただける4人だと思います。それが本作いちばんの魅力かと」

 4人の役どころについてはこう語る。

「正義感が強くて気も強く、言いたいことをポンポン言う真弓は、ともすると嫌われてもおかしくないのですが、女性からの支持が高い中谷さんだからこそのリアルで可愛らしい女性像になっています」

 中谷さんと初の夫婦役の玉木さんは40代のリアルな中年男性に挑戦してくださっています。美男美女のおふたりなので、絵になりすぎないようにするのが最初の課題でしたが、杞憂でした(笑)。

シリアスな表情も多いユースケと木村

 匙加減が難しいのが“モラハラ夫と仕える妻”という茄子田夫婦。ユースケさんと木村さんが緻密な役作りのもと秀逸な演技をしてくださっています」

 演技派4人の会話劇が中心のため撮影スピードは中盤以降どんどん速くなっているという。

現場は和気あいあい

「緊迫感あふれるストーリー展開と裏腹に、現場はとても雰囲気がいいです。みなさん楽しんで演じてくださっているからでしょう。

 控え室のムードメーカーはユースケさん。ユースケさんのジョークを、玉木さんが真に受け、木村さんがツッコむというリズムができつつあります

 浮気に不倫、嘘、すれ違いと夫婦間のトラブルはリアルだが、シリアス一辺倒になりすぎずカラッと描くようにしている。

「真弓と秀明の本音が盛り込まれているのが本作の特徴。これは脚本の大島里美さんの提案です。

 誰が正しく誰が間違っているというのではなく、ダメな4人だけど愛おしく描きたいということで、ふたりのシーンでは心の声を使って心情の対比をあえて軽妙に描いています。心の中で本音を言うときの真弓と秀明の表情に注目してください

 第5話(5月11日放送)では、今まですべてお見通しかと思われたのに何も知らなかった茄子田が、ついに動き出す─。

「思春期の子どもも含めた家族関係、真弓や秀明の職場関係などにも変化が表れ、意外な方向に展開していきます。ラブストーリーの要素も色濃くなってきますので、お楽しみに!


《番組情報》
金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』
TBS系 金曜夜10時~