主演の坂口健太郎

 フジテレビ系で毎週火曜、夜9時から放映されている『シグナル 長期未解決事件捜査班』は、謎の無線機を通じて“現在”と“過去”の刑事が長期未解決事件を解き明かすヒューマンサスペンス。

 韓国で大ヒットしたドラマを日本版で制作し、主演は、テレビドラマ初主演の坂口健太郎。

“坂口らしさ”は封印して

「視聴者の方の熱中ぶり、応援コメントの多さなどの反響について出演者とも話していて、撮影現場のモチベーションも上がっています」

 と、制作を手がけた関西テレビの萩原崇プロデューサー。

 坂口演じる主人公の三枝健人は、長期未解決事件捜査班の刑事。幼いころのトラウマから警察を全く信用していないが、兄を死に追いやった事件の真相解明をしたいという熱い思いを秘めていた。

 そんなある日、偶然、手にした無線機で健人と同じ事件を追う刑事・大山(北村一輝)と交信するように。大山は20年前の“過去”に生きている刑事。健人は、大山と協力して事件を未然に防ぎ、事件そのものを消滅させてしまっていた。

人柄のよさがにじみ出ている坂口さんには、健人を演じるにあたり“坂口さんらしい雰囲気と笑顔を封印して演じてください。苦境を生き抜いてきたひとりの男の顔が見たい”と、お願いしました。結果、大成功です!

 人を幸せにする笑顔が魅力の坂口さんですが、不幸な境遇を演じたらピカイチの俳優でもある。この先も、どんどん不幸な境遇の役を演じてほしいくらいです(笑)。大山役も北村さんが原作より熱く、泥臭い感じに演じてくれています」(萩原P、以下同)

 過去と現在が絡み合い、場面も時代を行き来するのが今作の特徴だが、視聴者が混乱しない工夫も。

健人たちは中本刑事部長から岩田係長殺害事件の捜査からはずれるよう指示される

「過去のシーンでは画像を縦長にしたり、現在との色合いを変えたりして時代が変わったのをわかるようにしています。また、小道具からも、見ただけで時代を感じてもらえるようなものを用意しました」

 プロファイラーの健人の部屋にある資料が本物などディテールにまでリアリティーを追求しているのもポイント。

 主演の坂口は、自然体で撮影に臨んでいるという。

「どこに行くにもサンダルばき(笑)、人としても魅力的な坂口さんをはじめ現場の雰囲気は良好です。キャストのみなさんは甘いものが大好き。空き時間では、どこのスイーツがおいしいとか、あの店の差し入れはおいしかったなど、女子会のようになっていますね(笑)」

 第6話に登場した、美咲(吉瀬美智子)が爆発に巻き込まれる緊迫のシーンは、夜通しで撮影が行われた。

「ピリピリムードかと思いきや、坂口さんからのおいしいおにぎりの差し入れと優しい笑顔で、撮影も乗り切れました!」

人との絆を感じて欲しい

 物語はいよいよクライマックス。健人の兄の事件の真相がどんどん解き明かされていく。大山の失踪の謎にも大きな動きが!

「健人の人生最大の事件の謎解きが始まりますので、第8話(5月29日放送)からご覧になっても大丈夫です。健人の無線が、過去の大山とつながっているということさえ頭に入れておいていただければ十分、お楽しみいただけます」

 美咲が犠牲になった事件を未然に防ぐなど、予測不能な展開が魅力だが、前向きに取り組むことで“未来は変えられる”というメッセージも込められている。

20年前の時代表現にも並々ならぬ気合いが入っている

もうひとつは“人と人との絆”です。人間関係が希薄といわれる時代ですが、無線を通じて、会ったこともないふたりがかけがえのない存在になっていく。こうした人との絆も感じていただければ。

 また、登場人物のメイクなど見た目の変化にも、かなり気合が入っていますので、ご注目を。視聴するのに体力が求められる作品ですが(笑)、ぜひ、結末を見届けてください!」


〈番組情報〉
『シグナル 長期未解決事件捜査班』
フジテレビ系 火曜夜9時~