映画で共演した、木村拓哉と二宮和也

 8月24日に公開された映画『検察側の罪人』。木村拓哉と二宮和也の共演が、公開前から大きな話題を集めていた。

「2016年のSMAP解散と前後して、それまでは共演する機会がほぼなかったマネジメントの管轄違いによる共演の偏りが、事実上なくなりました。

 これによって、Kis-My-Ft2がSMAP以外のジャニーズ番組のゲストに出演したり、中居くん司会の音楽特番に、かつて“ I 女史班”と呼ばれたグループ以外のジャニーズタレントが出演する機会も見られるようになりました。

 それらはあまり驚きませんでしたが、キムタクと嵐の共演というのは、やはり“本当に壁が崩壊したんだ”とか、“開国したんだ”とう感動すら覚えます

 と、ジャニーズ事情に詳しいテレビ情報誌記者は言う。

ジャニーズ事務所のマネジメント編成

「映画の宣伝のため、8月に入ってから2人はそれぞれ様々な番組に出演していますが、なかでも2人が一緒に出演し、街ロケまでした『ぴったんこカン・カン』(TBS系)は、あまりにも印象的でした」

 8月17日に放送された同番組の2時間スペシャル。性格も生活スタイルも遠い2人だが、古着屋で木村が二宮の服をコーディネートしたり、ボードゲームカフェでゲームに興じたりして、距離が縮まっていくさまが放送されていた。

「キムタクの口から、『嵐』という言葉が出たり、『ニノ』と呼んだりするたび、本当に新時代がやってきたんだな、という感じがしました。今まではありえないことだったので」(テレビ誌記者)

 SMAPと嵐やTOKIO、関ジャニ∞などとの共演は、大型歌番組や『紅白歌合戦』などで同席することがあったとしても、互いに絡むことはほぼありえなかった。

 毎年恒例のジャニーズカウントダウンにも、SMAPはグループとしての出演はない。ある芸能ジャーナリストは言う。

「2015年の『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)で、近藤真彦がデビュー35周年メドレーを披露しました。このときに、TOKIO、KinKi Kids、嵐、Hey! Say! JUMPら後輩が総立ちで、マッチさんを盛り立てる演出がありました。

 同番組にはSMAPも出演していたのですが、やはりその中に彼らの姿はなかった。それほどまでに、別枠扱いだったわけなんです」

 このキムタク×ニノの共演には、ジャニーズ事務所内の新たなマネジメント編成の変更が影響していると、前出の芸能ジャーナリストは言う。

「King & Princeがデビューし、ジャニーズJr.もデビュー組に負けないほどの人気や仕事が増えているだけに、グループを大きく3つに分け、効率的に活動する方針となったようです。

 TOKIOとKinKi Kids、King & Prince、近藤真彦、ジャニーズWESTでひとつ。V6と関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2などでひとつ。そして、嵐のいるカテゴリーには、Sexy Zoneやキムタク、中居くんなどが属しているそうです。

 キムタクとニノの共演が実現したことや、『嵐のワクワク学校』にセクゾが出演したのも、その関係が大きいですね。

 キンプリも、当初からTOKIOの番組にゲスト出演する機会が多めでした。かつて山口達也がレギュラー出演していた『ZIP!』に、キンプリメンバーが日替わり出演するという破格の扱いだったのも、その影響があるはずです」

 Jr.のYouTube進出や、ウェブでの部分的な画像解禁など、一気に風通しがよくなってきたジャニーズを取り巻く環境。

「あとは、かつての『うたばん』を思い起こさせるような、嵐のメンバーが中居くんにあれこれいじられる姿を見てみたいですよね。お互いのファンもそれを望んでいるはずです」(テレビ誌記者)

 SMAP解散以降、実現していない中居と木村の共演も、近いうちに見られるのだろうか。

<取材・文/渋谷恭太郎>