有村架純 撮影/廣瀬靖士

「昨年の今ごろは、『ひよっこ』の撮影も終わり、デビューしてから初めての長期休暇をいただいて。海外に行ってリフレッシュしてきました! お仕事も充実していますが、やっぱりこういう時間もないとダメだなって(笑)。すごく楽しい時間を過ごすことができました」

 有村架純(25)が約1年ぶりに『週刊女性』に登場。休養もつかの間、年末には紅白歌合戦で司会を務め、今年はすでに4本目の作品に突入しているとか。しかし、疲れた表情ひとつ見せず、取材中には撮影用の小物を手にとり「これ、どこで買ったんですか?」と、現場を癒しムードで包み込んでいく。

 そんな彼女が主演を務める映画『コーヒーが冷めないうちに』が公開される。この作品、“とにかく泣ける”と話題で、

「4つのエピソードからなるんですが、松重豊さんと薬師丸ひろ子さんが演じる夫婦のお話にいちばんグッときました。必死にこらえてもどうしても涙が出てしまう。夫婦のあり方って私にはまだわからないけど、いつか結婚したら、ふたりみたいな夫婦になりたいなと憧れが生まれました

 劇中では姉妹のエピソードも。有村にも姉がいるが、ふたりの関係について尋ねると顔をほころばせ、

どんなことがあっても家族は家族。縁が切れることはないし、絆って強いなと思っています

現場で“マイペースでいこう”と思えるように

 これまで数多くの作品に出演し、経験を積んできた。だが、つい最近まで“現場での居方”に苦悩していたそう。

「共演者の方にもスタッフの方にも自分から話しかけなきゃ、積極的にならなければと必死で、自分自身に疲れてしまっていて。でも朝ドラは撮影期間が長いから、それだと精神的にもたないと思ったんです。だからしゃべりたいときにしゃべる、集中したいときは集中する、といったスタンスでやっていたら現場の雰囲気がすごくよくなって。それ以来、肩の力が抜けて、“マイペースでいこう”と思えるようになりました

有村架純 撮影/廣瀬靖士

 人として女優として、まだまだ成長を遂げていく有村。ドラマ『この世界の片隅に』で主演を務める松本穂香ほか、事務所でも後輩が増え、気づけば先輩の立場に。

先輩だなんて、なんだか不思議な気持ちですね(笑)。私も数年前までは、先輩の戸田(恵梨香)さんからいろいろ教えてもらったり、ときにはお洋服のお下がりをもらったりして。やっぱりうれしかったんです、気にかけていただけることが。自分がされてうれしかったことは、できるだけ受け継いでいきたい。教えられることはないかもしれませんが、できる限り後輩の子たちとはかかわっていきたいと思っています」

10月から主演ドラマ『中学聖日記』もスタート!

「ドラマは『ひよっこ』以来で、全然違う作風なので(朝ドラの)みね子のキャラが好きな方には驚かせてしまうかもしれません。でも、ドラマも映画も含めて“こういう作品もやるんだ”と、少しでも興味を持っていただければうれしいです」

――過去に戻れるなら……?

「高校時代ですね。当時から女優になりたいという夢があって、わりとそっちにエネルギーを注いでいたので、今思えばもっと遊んでおけばよかったなと。遊ぶといっても、今みたいに“インスタ映え”とかはなかったので、公園で日なたぼっこくらいしか浮かびませんが……(笑)」

■映画『コーヒーが冷めないうちに』9月21日(金)全国公開
「ある席に座ると、戻りたい過去に戻ることができる」。そんな不思議な都市伝説がある喫茶店『フニクリフニクラ』で働く時田数(有村架純)。お店には、噂を聞きつけた客が訪れ――。“4回泣ける”と話題のベストセラー、待望の映画化。