便意はあるのにスッキリ出ない! そんな便秘でお困りの人に朗報です。NHK『ガッテン!』で紹介された、座りながら簡単にできる改善ワザをご紹介します!

便意があるのに排便できない!

 2017年に日本で初めて、慢性便秘症に関する医療の専門家向けの指針書である『慢性便秘症診療ガイドライン』が出版されました。そのなかで、便秘の症状は大きく2つに分けられています。

 ひとつが、排便回数や排便量が少なく、便が大腸内にたまっている「排便回数減少型」。もうひとつが、便意があってもスッキリと排便できない「排便困難型」です。

 排便困難型の便秘は、よく言われる便秘のイメージの“何日もお通じがこない”排便回数減少型とは異なり、便が肛門近くまできていて「出したい」のに排便できず、強い残便感があるのが特徴。従来の便秘対策だけでは不十分な場合もあります。

 最先端の科学とユニークな実験で、日常の疑問を徹底的に調査するNHKの人気番組『ガッテン!』では、排便困難型便秘の超簡単な改善ワザをご紹介しました。

恥骨直腸筋の働きを取り戻す!

 排便困難型の便秘の原因は、排便時に緩むはずの「恥骨直腸筋」という筋肉が緊張して、直腸から肛門にかけての部分を締めつけているため排便できなかったり、直腸の一部がポケット状に変形して、そこに便がたまってしまうことなどが考えられます。

(左)「恥骨直腸筋」が直腸から肛門にかけての部分を締めつけているため排便できない。(右)直腸の一部がポケット状に変形して、そこに便がたまってしまう。

 そこでおすすめなのが、肛門を締めたり緩めたりして、恥骨直腸筋の働きを取り戻す「おしり5秒体操」です。肛門にいったん力を入れて恥骨直腸筋を疲れさせ、5秒たったら力を抜く運動をすると、恥骨直腸筋を緩める感覚を身につけることができ、改善する可能性があります。

【おしり5秒体操のやり方】
(1)イスや洋式便座に座り、肛門に力を入れてギューッと締め上げ、5秒ほど数える。
(2)フーッと肛門の力を抜く。脱力したら、5秒ほど数える。
(1)~(2)を1日10~20セット行う。

 
イスや洋式便座に座り、肛門を締めたり緩めたりします。

便が出やすいのは前かがみの姿勢!

 また、排便する際の姿勢も大事です。姿勢をよくすると便が出やすいと思いがちですが、実は前かがみの姿勢のほうが恥骨直腸筋が緩みやすくなり、直腸から肛門にかけての角度も直線的になって便を出しやすくなります。

【出やすくなる「排便ポーズ」】
(1)洋式便座に座り、両ひじが太ももにつくくらいの前傾姿勢をとる。
(2)肛門をギューッと締め上げて5秒数えたら、フーッと力を抜いて、肛門を緩めたときにお腹に力を入れていきむ。

 ポイントは、前かがみになることと、踏み台を置くこと。特に、身体がふらつきやすい高齢者は踏み台を置くと安定して、しっかり前かがみになれます。

 この姿勢は、直腸にできたポケットに便がたまるタイプの便秘の改善にも有効です。

ポイントは、前かがみになることと、踏み台を置くこと

 また、排便困難型だけでなく、お通じの回数が少ない「排便回数減少型」の症状を併せ持っている人もいます。大腸のぜん動運動が弱まり、恥骨直腸筋の機能も低下しているなど、複数の原因があると考えられ、特に高齢の女性に多く見られます。

 この場合は、水溶性と不溶性両方の食物繊維を意識して食べたり、おへそのまわりを「の」の字を書くようにマッサージして腸を刺激したりするのも効果的。ただし、マッサージは食後2時間以上あけて行ってください。

◎監修/高野正太さん(大腸肛門病センター高野病院)
◎イラスト/栗生ゑゐこ

■NHK『ガッテン!』今後の放送予定
総合テレビ 毎週水曜 午後7時30分~8時15分
総合テレビ 毎週土曜 午前0時25分~1時10分(再放送)

【9/26 放送休止】

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※タイトルはすべて仮です。放送は変更になることがあります。