「唯一、親孝行できたとすれば、本木さんと結婚したことかもしれません」(内田也哉子) 撮影/近藤陽介

《メシ、この野郎、テメェ……でも、本当に心から愛しています》

 先月15日に、乳がんが原因の全身転移で亡くなった女優・樹木希林さん(享年75)の葬儀が、東京都内の光林寺にて行われた。

 告別式には、夫で喪主である内田裕也(78)をはじめ、映画『万引き家族』で共演したリリー・フランキーや安藤サクラ、松岡茉優のほか、吉永小百合や岸本加世子、中居正広など、一般参列者も含め、1500人以上が参列。希林さんが「最期に聴きたい」と話していた、裕也が歌う『朝日のあたる家』が流れる中、別れを偲んだ。

 裕也が結婚1周年(’74年)の折、希林さんに宛てた冒頭の手紙を紹介した長女・内田也哉子(42)は、

「怖気づいている私は、いつか言われた母の言葉を必死で記憶からたぐり寄せます。“おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい”

 親交の深かった浅田美代子も、

“何の用もありません。もう寝ます”っていう、何気ない(樹木さんからの)留守番電話も消したくない、とっておきたいから、スマホも変えられないなって……

 唯一無二の、大きすぎる存在を失った喪失感に、私たちはただ耐えることしかできない――。