騒動直後の9月初旬に、周囲を警戒しながら自宅を出ようとする香川照之

 

 12月5日から始まった『十二月大歌舞伎』に香川照之が市川中車の名義で出演。かつて取り沙汰された“性加害報道”以降、芸能活動を自粛していたが、約4か月ぶりの復帰となった。

報道後の連続降板劇

「事の発端は8月24日に発売された『週刊新潮』の記事。'19年にお酒に酔った香川さんが訪れていた銀座のクラブで、接客にあたったホステスの女性に対してキスを迫ったり、ブラジャーをはぎ取って胸を触るといったセクハラ行為を繰り返していたことが報じられました。記事ではホステス女性の髪をつかんで笑みを浮かべる香川さんの写真も掲載され、大きな話題を呼びました」(スポーツ紙記者)

 報道から2日後の8月26日には、香川が金曜のレギュラーMCを務めていたTBS系の情報番組『THE TIME,』で生謝罪も行われた。

「生謝罪で香川さんは“全力でこれまでどおり挑んでいきたい”と語るなど、当初は活動自粛の予定はないように語っていましたが、批判の声が大きくなり、結局9月1日には『THE TIME,』の降板が決定。続いてスポンサー契約を結んでいたトヨタ自動車やアリナミン製薬のCMも打ち切りとなり、出演予定だった日曜劇場『アトムの童』(TBS系)も降板しました」(同・スポーツ紙記者)

 実力派俳優に訪れた突然の転落劇。今回、歌舞伎の舞台復帰にあたってどのように臨んでいるのか。

スポンサーを探す母親

「香川さんは昼の部の『鞘當』で、市川猿之助さんと1日交代で出演していましたが、居心地が悪いのか舞台裏ではとにかく目立たないように、おとなしくしていました。舞台復帰は時期尚早だったかもしれません……」(共演した歌舞伎俳優)

 そもそも今回の復帰は本人の望む形ではなかったようだ。

「香川さん自身はまだ自粛したほうがいいという考えだったみたいですが、市川團十郎さんの強い希望で今回の出演となったそうです。香川さんは歌舞伎役者としてはキャリアが浅いですが、現代劇で培った演技力は梨園でも高い評価を受けています。これからの歌舞伎界を背負う立場である團十郎さんとしても、早く復帰して一緒に歌舞伎界を盛り上げてほしいと考えたのでしょう」(同・共演した歌舞伎俳優)

 香川の現状を見過ごせないのは歌舞伎界だけではないようだ。

浜木綿子

「香川さんの実母である浜木綿子さんが、元宝塚女優という肩書を活かして新しいスポンサー探しなど、精力的に動いているそうです。彼女は御年87歳ですが、女手ひとつで香川さんを育てあげましたからね。いくつになっても可愛い息子なのでしょうね」(広告代理店関係者)

 窮地に陥っても支援の手が差し伸べられる香川。やはり、“芸は身を助け”、“親思う心に勝る親心”ということか。