※画像はイメージです

 節約=ガマンというイメージが強く、「どうせ長続きしない」「ガマンするくらいなら、節約なんてしたくない」という人も多いのでは?

浪費家夫婦1000万円を貯金

「私もかつてはそうでした。浪費家で貯金ゼロ。お給料が出たら何も考えずに使うタイプで、家計管理もしたことがなく、結婚直後に頭金なしで新居を購入したくらいの“考えなし”でした。

 購入直後は家のローンや税金の支払い、家具や家電のカード払いに追われ、なんとかお金をかき集めて支払うという繰り返し……。そんな私でも3年9か月で1000万円を貯金できた節約法や貯金のためにやめたことをSNSで公開しています

 と話すのは、SNSのフォロワー数が10万人超で2児のママ、あにかさんだ。

 あにかさんが節約を始めるきっかけとなったのは、第1子の妊娠だった。

「子どもが生まれたからにはその日暮らしってわけにはいかないので、急いで貯金しなきゃと焦って、食費を月1万6000円に切りつめ、外食をやめるなどの節約生活をスタートさせました。

 でも、『生活できているのに、節約なんて必要?』『このままでもいいじゃん』と夫の理解を得られず、夫婦ゲンカが頻繁に。子どもが生まれたばかりなのに夫婦のムードは最悪。節約なんて続けられないと思いました」(あにかさん、以下同)

あにかさん家1か月の収支

収入

 270000円(月によって変動あり)

支出

住宅ローン 83527円
保険 14274円
光熱費 9801円
スマホ代(2台) 6888円
インターネット料金 6677円
お小遣い(2人) 50000円
食費 30000円
日用品・雑費 4480円
合計 205647円

 収支の差額は貯金や投資に!

頑張るだけの節約なんて時代遅れ!

 節約を始めたばかりのころは夫婦ゲンカ以外にもたくさんの失敗があったという。

「細かい家計簿や毎日の自炊、安いものを求めてスーパーやドラッグストアのはしごなど、どこかで聞いたことのある節約術を片っぱしから試しましたが、どれも想像以上に自分の時間と体力を消耗していました。

『共働きなのになんで私だけこんなに苦労しなきゃいけないの?』と、だんだん夫にもイライラしてきちゃって。昔ながらの節約は難しいものが多い。

 現代はポイ活もしやすくなっているし、家計簿だってエクセルに頼れます。節約も便利にラクにしていいんです」

 無理のある節約法は続かないと気づき、ガマンをしないラクラク節約に変えた。

「節約は貯金額をいっきに増やすことよりも、続けることのほうが重要です。というのも、数字だけを気にしてとにかく頑張るだけの節約をしていると、すぐにやめたくなったり、反動で買い物をしてリバウンドしたりと、かえって出費が増えることもあります。

 むしろ、キツイ節約はやめたほうが、長い目でみるとお得だと気づいたんです

 あにかさんがやめた節約をご紹介するので、参考にしたい。

あにかさんの今までの貯金額推移

あにかさんの“1000万円貯金”節約術10

【家計簿】やめました

 ゲーム感覚でラクラクの月イチ集計。

 細かく記帳する家計簿は続かず、数か月で断念。現在、毎月の家計管理はパソコンソフトのエクセルを活用して収支表を作成している。項目は「予算」と「支出額」だけ。

「月初めか月末にまとめて集計して、過不足を確認するだけです。面倒じゃないし、ゲーム感覚でできるのでおすすめ!」

【家計簿】やめました ※画像はイメージです

【夫の小遣いの削減】やめました

 制限だけじゃ無意味!

 節約を始めた当初、あにかさんは夫のお小遣いを減らしたが、その分クレジットカードを使って隠れて買い物をするように。

「5万円の利用明細が届いたこともありました。制限された反動でたくさん買い物をしたくなったみたいで(笑)。夫婦の雰囲気も険悪になったので、これでは意味がないとお小遣いの額は元に戻しました」

【夫の小遣いの削減】やめました ※画像はイメージです

【買い物前の献立決め】やめました

 特売品を見てからメニュー決め。

 食品の価格は日によって変わるため、決めた献立に合わせて食材を買おうとすると、高くてもムリして買ってしまい、節約ができなくなる。

 1週間のメニューを「魚3、肉2、丼1、麺1」など、だいたいのイメージだけをつけて、特売品を見てから決めるのも節約のコツ♪

【買い物前の献立決め】やめました ※画像はイメージです

【毎日の自炊】やめました

 自炊はゆるめにたまには冷食も♪

 節約=自炊というイメージだが、あにかさんは自炊にこだわらない。作り置きはもちろん、ときには冷凍食品、レトルト食品に頼るのもOK。

「毎日自炊をするほうが出費は抑えられるかもしれないけど、それはしんどい。自分の労働力を無料だと思うと節約が続きませんよ!」

【新電力】やめました

 生活スタイルに合わなかったプラン。

 電気代を見直し、シミュレーションをしたうえで電力会社を乗り換えた。ところがオール電化に適したプランではなかったため、電気代が2倍近くになってしまい、慌てて元に戻したという失敗も。

「新電力は値上げ幅が大きいので、電気代高騰が続く今は特に注意して」

【過度な節電】やめました

「光熱費の削減でいちばん初めにやったことは、とにかくガマンすること。クーラーや暖房はできるだけつけないようにしましたが、夫婦共にイライラがたまりまくって夫婦ゲンカが多発しました(笑)」

 現在はガマンするのではなく、エアコンの使い方を工夫しているという。「自動運転に設定したり、冬は洗濯物を部屋で干して湿度を上げたり。ガマンしていたころよりも格段に効果があります!」

【外食の回数減】やめました

 回数は減らさず「ディナーではなくランチ」「居酒屋ではなくファミレス」など単価を減らして解決。外食を減らすとストレスがたまるので注意!

【100円の靴下】やめました

 安いからと100均の靴下を買っていたが、作りがザツですぐ破れる。

「長い目でみると損でした。3足1000円の靴下がお安くて丈夫なので今のお気に入り」

【旅行のガマン】やめました

 大好きな旅行をやめると「なんのためにしんどい思いをしているの?」と節約の士気が低下。ポイ活で貯めたマイルだけでグアム旅行をしたことも!

【スーパーのはしご】やめました

 安いものを求めてはしごをすると体力・時間、さらにガソリン代もムダになるので、食品は週イチ、日用品は月イチのペースでまとめ買いに変更。

あにかさん●夫と子ども2人の4人暮らしをしながらインスタグラム@anica_1626で節約術を公開。背伸びしすぎない節約術が好評で、フォロワーは10.4万人を超えている。
教えてくれたのは……あにかさん●夫と子ども2人の4人暮らしをしながらインスタグラム@anica_1626で節約術を公開。背伸びしすぎない節約術が好評で、フォロワーは10.4万人を超えている。

(取材・文/相原郁美)

 

あにかさんの今までの貯金額推移

 

【夫の小遣いの削減】やめました ※画像はイメージです

 

【家計簿】やめました ※画像はイメージです