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名刺サイズの台紙に、愛用するペンと濃淡の筆ペンと計3本を使い分けて一気に描き上げる。所要時間は3分程度と早描きだ!

「遠慮しているときはダメですね。(似顔絵を)きれいに描こうとすると線に勢いがない。お芝居も一緒でセリフをなぞっているだけだと、勢いがなくなります」

 日本テレビ系連続ドラマ『ど根性ガエル』(毎週土曜夜9時放送)で、"教師生活41年"が口癖の町田校長を演じるベテラン俳優のでんでんに、似顔絵の特技があることを聞きつけ直撃。共演する主人公・ヒロシ役の松山ケンイチ、ヒロシの相棒・ピョン吉の声が評判の満島ひかりの似顔絵を初公開!

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ひろし役の松山ケンイチ。「子どもに見せたら、あまり似ていないと言われた」とでんでん
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でんでんいわく「似顔絵はいいところ8割、悪いところ1割、不明瞭なところ1割」

 子どものときから好きでよく描いていたというでんでん。30数年前、お笑い芸人として駆け出しのころには『週刊朝日』に投稿。イッセー尾形と高校野球のPL学園、中村順司監督を描いて2度の佳作に。

 その後、俳優に転向し、待ち時間にキャストやスタッフを描いてプレゼントするようになり、今ではその数が、1000枚ぐらいになる。以前は鉛筆で下書きしたが、線に勢いがなくなることからやめ、アイシャドーやチークを使った色づけは時間がかかるため、最近はモノクロで描いている。

「描くときはウキウキ楽しんでいる。ふざけているのではなく、そういうときはすごく一生懸命。充実感があります。以前、ある方から"きれいに描いてもダメよ"と言われ、欠点ばかりを描くようにしていたけど、それだともらった人は喜ばない。もらった人が喜ぶような絵を描くほうが、渡すときも気分がいいですから」

 被写体の笑顔を原動力に、これからも描き続ける。

 


撮影/佐藤靖彦