「仕事、好き……かな(笑い)。でもオフの時間も好きですよ。ダラダラと過ごしたり、本を読んだり映画を見まくったり。次の仕事のために自分のためになることをしている、という感じです」

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撮影/佐藤靖彦

 大河ドラマ『花燃ゆ』で、幕末のヒーローのひとり、高杉晋作を演じている高良健吾。約1年にわたる撮影を終え、自身のクランクアップを迎えた彼に直撃インタビュー! まずは長い撮影期間、ひそかに楽しみにしていたことを教えてください。

「映画を見ることかな。その日の撮影が終わってから、1~2本のペースで見ていました。映画館だったり、家に帰ってからだったり。これまでに見た作品でも、何回も見直すものもあります。撮影中で見られなかった作品もあるので、今はすごく見ています」

 基本的にはインドア派?

「そうかもしれないです……。あ、でも音楽も好きなので、夏はフェスに行きたくなるんです。熊本にいたころ、中学生のときにみんなでバンド組んでいて。そのころからライブハウスとか行っていたんです。ライブ、大好きですね」

 じゃあ、『花燃ゆ』の出番も終わったことだし、今年の夏もフェス三昧になる?

「いえ、今年は行けなさそうですね……。何年か前はフェスに行きたいがために"夏に仕事を入れたくない"と思ったくらいでしたけど(笑い)。2年前はフジロックに"通しパス"を買って3日間行きました。ホテルがとれなかったので、男ふたりで狭い車内で宿泊して。楽しかったなぁ」

 何か遠い目になっていますけど……。では、今年は夏休み返上で仕事とか?

「一応、夏休みはあります。といっても、仕事絡みになるんですが。番組の収録でアイスランドに行くんです。ずっと行きたかった国なので、すごく楽しみなんです。今はそれを楽しみに頑張って仕事しています(笑い)」

高杉晋作としてアツく生きた1年間

「この役をやれたことは、僕にとって本当に意味があることでした。29歳で亡くなった高杉さんは、今の僕と同年代。彼が自分の命をどう使うのか考えたように、僕も演じる中でいろいろ考えました。こんなに平和な世の中に生きていても、いつどうなるかわからない。だったら自分にできることは何だろう、と。

 何かを人に伝えることが僕にできることならば、思いを込めて誠実に真心を尽くすこと。それが松陰先生の言った"至誠"という言葉だと思うんです。

 今、世の中の評価がどうであれ、精いっぱい心を込めてやれば、何年、何十年か後にまた見てもらえるのかなと。それが高杉さんとして生きた僕が学んだ命の使い方ですね」