ジャニーズから過去最多の 6 組が出場した『紅白』翌日の元日。彼らを育てた伝説の男が NHK ラジオに登場。数々のスターを生み出してきたジャニーさんが、初めて本音を語った!

初めてジャニーさんが語った「YOU」の秘密

「タレントを“ユー”って呼ぶでしょ。あれはわざと?」

 元日に NHK ラジオ第一で放送された『蜷川幸雄のクロスオーバートーク』。この日、ゲスト出演したのは、ラジオ初出演となったジャニーズ事務所社長・ジャニー喜多川氏。冒頭の蜷川からの質問に対し、ジャニーさんは、

「アメリカでは主語で“ユー”を使うことが多いから、つい言っちゃうんですよ。(痛いときは)いまだにこの年になっても、“アウチ!”ってなっちゃう」

 アメリカ生まれで英語が堪能なジャニーさんだが、どうやら理由はこれだけではないよう。収録前に蜷川と2人で観劇した、キスマイの玉森裕太らが出演する、自身がプロデュースの舞台『DREAM BOYS』の面々の名前を覚えているか? と聞かれると、

「自慢じゃないけど覚えてない。僕の悪いところで名前は覚えられない。ユーしか覚えられない!」

 と、キッパリ。

ジャニーさんが育成で何よりも大切にしていること

 さらに、これまで木村拓哉や中居正広など、ジャニーさんから何人ものアイドルたちを紹介してもらってきたという蜷川は、今回どうしても伝えたいことがあった。

蜷川「僕が感心しているのは、ジャニーさんの懐の深さ。森田剛くんとか、ああいう変わった子をちゃんと……」

ジャニー「あ~顔だけでは選んでないってことですね!」

蜷川「あんな変なヒゲを生やした子を……(笑い)」

ジャニー「アハハ! ついに言っちゃった」

蜷川「お前、野ネズミか? よくジャニーズ事務所にいられるねって言ったんですよ」

 あまりにヒドい言われようの V6 森田だが、そこにはジャニーさんのアイドル育成の哲学があった。

ジャニー「やっぱり人間には、それぞれいいところがあるの。だから“この子!”って思ったら(面倒を見る)。マッチだって“何なのこの子?”って感じだった。でもね、ハートが伝わってくるんですよ」

 数多のアイドルを育ててきたジャニーさん。「期待していたのに、ちっとも成長しなかった子もいるでしょ?」という蜷川の意地悪な問いにも、「いない!」と即答だ。

ジャニーさんが最近、気に入らないこと

 そんなジャニーさんが、最近気に入らないのが若手男子たちの髪型のこと。

ジャニー「みんな同じ髪型で、なんの特徴もない。坊主にしちゃえよ! 僕、すごく坊主頭の子がいいなって思う。女性だったらともかく男は髪の毛でごまかしちゃダメ!」

 蜷川が嵐のメンバーにはキャラクターがある、と言うと、

ジャニー「いや~キャラクター……、髪の毛みんな短くしてるけど、同じ髪の毛の長さで……、どう思います?」

 と、少し不満げのご様子。番組終盤で語ったのは、ジャニーズのこれからのこと。

ジャニー「若い子はこれからどんどん伸びていくから、やっぱり大事にしなきゃいけないと思う。いまはタレントとして育てているけど、人間としてはまだ育てていないわけですよ。死ぬ前にちゃんとやります。若い子を築き上げなきゃ。金儲け主義でやっているんじゃないって、ハッキリわかると思います」

 いまでもコンサートなどの現場に出向き、演出を担当しているというジャニーさん。

「嫌われても生きている限り口を出したい。でも、この前いい経験になると思って関西ジュニアに“演出全部やれ”って言っちゃったの。ほら僕もおじいちゃんだから(笑い)」

 生涯現役の 83 歳。今年は丸刈りグループが誕生するかも?