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 11月8日のナゴヤドーム最終日に行われた嵐コンサートが物議を呼んでいる。終わらない“嵐”コールを受け、急きょダブルアンコールに応じた5人。

 しかし、その後の公演でダブルアンコールが行われなかったことで、《不公平な感じする》といった声が相次いでいるのだ。

 嵐はいまや「コンサートチケットが入手困難な歌手」だ。1年に1回“会える”かどうかわからないだけに、ファン心理としては少しでも長く彼らを見ていたいのは当然。何度もコールが起きてしまうのも無理はないが……。

「ジャニーズでは各ツアーファイナル公演のほか、『TOKIO』や『関ジャニ∞』らがダブルアンコールに応える傾向がありますね。歌を披露したり、なだめるための挨拶だけの場合もある。一方でアンコール、ダブルアンコールに懐疑的な意見もあります」(レコード会社関係者)

 『日経エンタテインメント!』12月号では、『KinKi Kids』堂本光一がくしくも《アンコール問題にひと言》と苦言を呈している。

《僕はライブにおいて、義務感や予定調和ほどつまらないものはないと思っています。だから演者側が、雰囲気的に「やるべきじゃないな」という判断を下したのなら、やらないほうがいい。それでブツクサ言われる筋合いはないです!! チケット代には本編までの分しか含まれていないんですから》

 場の雰囲気だけではなく、会場の立地や公演時間にも影響されるという。例えば今年9月に開催された嵐の宮城公演は『ひとめぼれスタジアム宮城』が最寄り駅から徒歩40分という立地だった。各交通機関の混乱や時間も考慮されていたのだろう。当然、ダブルアンコールはなかった。

 アンコールが起きてしまうということは、観客が「本編が物足りない」と感じている場合もあるということか。嵐のコンサート演出には松本潤が携わっている。

「衣装に舞台装置、そしてアンコールを含めたセットリストまで、どうしたらファンが喜ぶか満足するか、練りに練ったコンサート。光一と同じくらいストイックで完璧主義の松潤としては、“これでも満足できないのか”と、ダブルアンコールは“屈辱”に感じているのかもしれない」(芸能プロ関係者)

 ファンとしては単純に「まだ見たい」気持ちだとしても、歌い手側には複雑な思いもあるということか。

「会場側としても使用時間はもちろんですが、観客の退場が遅れると、それだけスタッフの撤収や翌日の作業が遅れるということ。松潤は裏方あってこそのコンサートと考えていますし、迷惑をかけたくない気持ちもあるのでしょう」(前出・芸能プロ関係者)