バランスを考えた弁当を持参するのがベストだと分かっていても、忙しいサラリーマンには難しいのが現実。せめて外食するときには、太らないメニューを選びたいもの。そこで中華とイタリアンでは、どちらが太りにくいかを管理栄養士の安中千絵さんに伺った。

「比較的、野菜がたっぷりとれるメニューが多い中華をオススメします」(安中さん)

 揚げ物が多いイメージがあるだけに、意外な回答にも思えるが……。

「酢豚やチャーハンなど、こってり系を避ければOK。前菜にくらげの酢の物や貝柱のスープ、メーンは八宝菜など、野菜たっぷりの料理を選んで総エネルギー量を抑えましょう」(安中さん)

 一方、イタリアンには思わぬ落とし穴があると言う。

「メーンのパスタ料理はどれも高カロリー。特にカルボナーラなどクリーム系は要注意。和風パスタは比較的カロリーが低めですが、明太子パスタはバターをたくさん使っていて意外に高めなので、気をつけて!」

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 ヘルシーなイメージのある和食でも、丼ものや麺類、単品料理にするか定食にするかで迷う人も多いだろう。

「定食を選びましょう。単品料理はビタミンやミネラルが不足して、円滑に代謝ができません。栄養バランスよく主食、主菜、副菜にいろいろな食材を使った定食なら、食後の満足感も高いです」(安中さん)

 どうしても丼ものが食べたい時のアドバイスも教えてくれた。

「肉を使った丼ものは総じて高カロリーです。特にカツ丼は、衣が揚げ油をたっぷり吸い込んでいます。しかも甘いたれと卵でとじているので、丼ものの中でもっともカロリーが高いんです。ダイエット中は避けましょう。ちなみに肉系の丼ものをカロリーが高い順に並べると、カツ丼、牛丼、親子丼。同じ揚げ物の丼に天丼がありますが、肉ではないぶん、カツ丼に比べればカロリーは控えめです」(安中さん)

 ほかに避けるべき丼ものとは?

「鉄火丼、海鮮丼など魚系の丼ものは、比較的カロリーが低めですが、うな重には注意。うなぎそのもののカロリーが高いうえに、甘いたれがかかっているので、控えたいメニューのひとつです」(安中さん)

 また丼を注文したときの注意点も教えてくれた。

「お店で丼ものを頼むときは、必ず“ごはんを少なめにしてください”と声をかけることを口ぐせにしましょう。濃いめの味つけでついつい箸もすすんでしまいがちですが、丼ものには茶碗2杯近くのごはんが入っていますから」(安中さん)