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 夏休みに海外旅行へ出かけると、慣れ親しんだ土地とは全然違う食文化やサービス、ルールに驚いたり、日本で外国人旅行客のとんでもない振る舞いにイラッとしたりしたことはあるだろう。

 そこで日本人が驚く、世界のびっくり常識を教えてもらった。

【フランス】日本茶は砂糖とミルクで甘くして飲む

「禅など日本の伝統が大好きなフランス人は日本茶も好物。ティーバッグや茶葉も普通にお店で買えるほど根づいています。ただ、砂糖もミルクもびっくりするほど大量に入れるんです」(トラベルジャーナリスト・寺田直子さん)

  濃いめの日本茶を抹茶ラテのように甘〜くして飲むという。

「フランスの友人に言わせれば“コーヒーや紅茶に砂糖を入れるのと同じ”だと。発想がとても自由です」(寺田さん)

 最近は、日本の伝統工芸品も注目されているそう。

「ヨーロッパ全域で南部鉄器が大ブーム。ホテルやレストランでは、食後のコーヒーを南部鉄器で提供するところも。ピンクやブルーなどカラフルなものも出回っていてオシャレですよ」(寺田さん)

【ニュージーランド】バナナはフォークとナイフで上品に

 日本ではバナナを食べるとき、皮をむいて片手で持って食べるのが一般的。ところが、江戸川大学社会学部の斗鬼正一教授によると、これをある国でやるとビックリされてしまうという。

「ニュージーランドでは、道具を使わずにモノを食べることは下品と考えられています。彼らは、ナイフとフォークでバナナを食べるのが常識。日本式のバナナの食べ方では“モンキー!”と笑われてしまいます」(斗鬼教授)

 そんなニュージーランド人のジャガイモの食べ方は超ワイルド。

「土がついたまま、オーブンで焼いたりします。なぜなら、農業国なのでさほど土が汚いとは思っていませんし、細かいことを気にしない国民性なんです(笑い)」(斗鬼教授)

【イスラエルほか】肉と乳製品を一緒に食べてはダメ

「イスラエルをはじめ、ユダヤ教徒が多く生活する地域では、『コーシェル』という食事規定が細かく決められています。豚肉のほか、エビ、イカなどウロコのない魚介類はNG。肉と乳製品を一緒に食べてはいけないため、クリームシチューやチーズバーガーが存在しないんです。イスラエルにもマクドナルドはありましたが、もしチーズバーガーを注文したら驚かれますよ」

 こう話すのは65か国を旅したトラベルライターの窪咲子さん。イスラエルにあるホテルの朝食では、ハムやソーセージなどの肉類は出さないことが多いそう。

「スーパーマーケットに行くと、ユダヤ教の人が食べられる食品にはコーシェルマーク表記があり、興味深いですよ」(窪さん)