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 夏休みに海外旅行へ出かけると、慣れ親しんだ土地とは全然違う食文化やサービス、ルールに驚いたり、日本で外国人旅行客のとんでもない振る舞いにイラッとしたりしたことはあるだろう。

 そこで日本人が驚く、世界のびっくり常識を教えてもらった。

【フィリピン】結婚したら永遠に離婚できない国

 近年、日本では熟年離婚が急増している。

「カトリックの国、フィリピンには離婚の制度そのものが存在しません。つまり、1度結婚すれば永遠に死別するまで夫婦のままなんです」(世界の雑学に詳しいライターのり・たまみさん)

 “永遠の愛を誓いますか?”という言葉が法で守られているなんて……。心変わりは許されない?

「『法定別居』という制度はありますが、結婚相手に殺されそうになったり、麻薬依存症になったりしたケースなどに限定されます。別居できても、戸籍上は夫婦のまま。再婚はできない社会です」(のりさん)

 実は日本のようにサインだけで簡単に離婚できる国はまれ。多くは別居期間をクリアした後でようやく提訴して離婚になるんだとか。

【イギリス】相手に依存しない、離婚の敷居が低い国

「イギリスではよく結婚式をしている印象があります。4回結婚する人も珍しくない。愛がなくなったら、離婚します」(社会人類学者・原麻里子さん)

 EUの中でもっとも高い離婚率を誇るイギリス。我慢や理不尽なことの多い結婚はロマンティック・ラブがあればこそ、という考えが根底にあり、愛がなくなったら離婚するというのが社会の共通認識としてあるのだとか。

 また、結婚相手に依存しない背景には、個人主義の考え方もあるようだ。

「イギリスはもともと個人を大事にする国です。学校の授業でも、日本では班で話し合った結論をみんなの前で発表しますが、イギリスでは発表はひとりずつ。自分はこう思う、という意見が大事にされます」(原さん)

【スーダンほか】女性が「夫」「父」になれる国

 今年5月、全国で初めて同姓カップルを結婚に準じる関係と認める条例が渋谷区で成立。同性婚へ向けた流れと言われ注目されたが、昔から女性同士の結婚が許されている民族もいるという。

「スーダンにいるヌアー人です。女性同士で結婚した場合、“夫”である女性が、別の男性に頼んで“妻”に子どもを産ませることで父親になります。異性婚と同様、子どもが生まれると夫方から妻方へ牛が送られ、正式な婚姻関係が結ばれます。“父親”になった女性は男性として扱われ、牛の世話など男性の仕事をして過ごすそうです」(原さん)

 ただし、女性間に性的関係はないのが普通だとか。