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 7月12日から開催している大相撲の夏場所。相撲人気はジワジワと広がって、相撲好き女子こと“スー女”たちが急増中。そこで、知っていそうで意外と知らない相撲のマメ知識をまとめて紹介しよう。

・どうして土俵に塩をまくの?

 取組前に力士が場を清めるためにまく塩は1日に約45kgで、一場所にすると約650kgも使われている。

 実は三段目以下の力士は、「塩をまくことができない」そう。幕下になってようやく、しかも、時間に余裕があるときだけ、まくことができる。力士たちにとって“塩をまく”ということはある種の目標であり、ステータスということだ。

 ちなみに、力士が取組を行う土俵は場所ごとに新しく作られており、本場所前には『土俵祭り』と呼ばれる儀式を行う。場所中にケガや事故、災難に遭遇することなく終わるように祈願するため、御神酒を注ぎ入れ、昆布、スルメ、洗米、カヤの実、勝栗を埋めている。

・観戦席は3種類

 『タマリ席』『マス席』『イス席』がある。タマリ席は漢字で“溜席”と書き、土俵からいちばん近く力士同士がぶつかる音まで聞こえ、取組の迫力や熱気を直に感じることができる。マス席は数人が座れるスペースを仕切った席のこと。

 相撲案内所を通してチケットを買い、お酒やお弁当つきで観戦する客も多い。行く人数に合わせて1~6席を選べる。イス席は基本的に2階席。土俵から遠いが、力士が転落してくる心配がないので、雰囲気を味わいたいという初心者にもオススメ。

・1度も使われたことのない決まり手が4つある  

 相撲の決まり手といえば四十八手というイメージが強いが、現在82手が正式に制定されている。ちなみに’57 年に決まり手が制定されて以来、幕内では使われたことのない手が4つある。

 相手の差し手を抱えて相手がバランスを崩した隙に、相手の内股に手を差してすくい上げ後ろに反り返す『たすき反り』、たすき反りを足も使って繰り出す『外たすき反り』、相手の懐に潜り込み、相手を横向きに肩に担ぎ上げるようにして後ろに反って倒す『撞木反り』、相手のわきに頭を入れ、自分の足を相手の足に外からかけるようにして、後ろに反って倒す『掛け反り』の4つ。

・行司が腰に日本刀を差している深いワケ  

 大相撲の行司の中でいちばん位の高い立行司の腰には、本物の日本刀の短刀が差してある。その理由は、采配のミスをしたら腹を切るだけの覚悟を意味しており、 勝敗を決める行司もそれだけの覚悟を持って土俵に上がっているということ。

 発気揚々! 残った! 残った! と取組をさばき、勝った力士に勝ち名乗りをあげるという仕事だけでなく、番付を相撲文字で書いたり、決まり手のアナウンスをしたり、土俵入りの先導をしたり、取組編成会議の書記を務めたりという仕事も。

 そして、行司にも力士同様に番付があり、最高位は『木村庄之助』、次位は『式守伊之助』と名乗ることが義務づけられている。