モンチッチ
 『レモンケーキ』が再ブームになるなど、昭和に流行ったものが再注目されている。そこで一世風靡した昭和の玩具の裏側について取材した。

◆モンチッチ

1974(昭和49)年発売

「モンチッチの誕生日は1月26日なので、今年で誕生41周年を迎えました。現在まで全世界での販売累計は7000万体を突破しています」(製造・販売を手がける株式会社セキグチ商品本部・山口恵子さん)

 『モンチッチ』が発売される前の’72 年には同社から『くたくたモンキー』という人形が発売。さらに’73 年には指しゃぶりをしている『マドモアゼル ジェジェ』という人形が発売されていた。

 これらをヒントにして、’74 年に発売された『モンチッチ』は、フランス語で“わたしの”という意味の「モン」と、“かわいい”という意味の「プチ」という言葉をかけ合わせたネーミングなんだという。

「モンチッチにとってお兄さん的な存在の『くたくたモンキー』はお猿さんですが、モンチッチは猿ではありません」(山口さん)

 お猿の人形じゃないということは、モンチッチはいったい何者?

「モンチッチは株式会社セキグチの社員で、社長室長と社長秘書を務めております」(山口さん)

 ‘77 年には着せ替え用の洋服を販売。また専用の家具、さらにはお部屋セットなども登場して、遊び方の幅を広げたことが大ヒットを決定づけたという。

 ’12 年には“出身地”である東京都葛飾区の観光協会広報課長にも任命された。