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 ドラマ不調が叫ばれる昨今。しかし、日本テレビは今期から新たにドラマ枠を増設。第一弾はEXILE TRIBEが総出演する『ワイルド・ヒーローズ』だ。またフジテレビはSNSのやりとりをドラマに取り入れた『She』など、深い時間帯で新たな試みも。

「マイルドヤンキー層のみに的を絞った、普通の人たちが入れない結界みたいなドラマで、夢とリアルと理想が詰まった、ヤンキーの天国のような内容です(笑い)。深夜の『恋愛時代』(日テレ系)は元夫婦の関係など設定にちょっと無理がありすぎ。そして、フジテレビの亀山千広社長が“ドラマが不振の一番の原因。特に土曜日”と会見で名指しした『She』(フジ系)は、今どきの子のSNS使いのリアルが感じられる演出はいいんだけど、内容が平坦でどんでん返しなどの引きもなく、展開はイマイチ。ただ、社長に名指しで突然あんなふうに言われたら、現場はやる気スイッチ切っちゃうと思いますが」(コラムニスト・今井舞さん)

 逆に、のびのびしているのがテレビ東京。

「岡田将生の『不便な便利屋』(テレ東系)とか、最近のテレ東の深夜ドラマは現場が楽しんでチャレンジしながら作っていますね。そんな中でも今期の私のイチオシは、『LOVE理論』(テレ東系)です! 童貞が女性にモテるために奮闘する下ネタ物語なので、女性には支持されないとは思いますが、話のテンポも展開もいいし、童貞に知恵を授ける金髪のヅラをかぶった片岡愛之助のブッ飛びキャラがいい! 愛之助ファンはなかったことにしたいんじゃないか、と心配になるくらいの珍妙な役を全力でやっていますよ(笑い)。とにかく、内輪の事情を優先して、主役ありきで話の内容は後づけ、という悪いサイクルをさっさと断たないと、ドラマなんて誰も見なくなる。このままじゃ未来はないですよ」(今井さん)