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 NHK『みんなのうた』で4月から5月にわたってオンエアされていた『つもりヤモリ』という歌。この曲に出てくる『つもりやもり』というサボりグセや思い込みを食べてくれるキャラクターが今ジワジワと注目を集めている。

 『つもりやもり』の誕生には、風水研究家・Dr.コパこと小林祥晃さんとその長男・照弘さんが関わっている。

 コパさんたちは、子どもたちに“読み聞かせ”でメッセージを届けている。日本の両端から進めているというこの活動。南はすでに福岡、宮崎、大分、熊本を終え、鹿児島と佐賀でも実施予定だ。北は山形を終え、今後は北海道と秋田で行われる。すでに回った中で印象的だった地域を聞くと、岩手や福島などの被災地という。

「被災地の沿岸部の保育園はまだ仮設なんだよ。息子が言うには、子どもたちは原状がなかなか回復しないことに“見捨てられた”という感覚を持っているらしい。彼らは本当に純粋で、やはり震災の影響をいまだに受けているよ」(Dr.コパさん、以下同)

 しかし意外にも、津波を体験した80歳の園長先生からは、こんなお願いをされた。

「パピを通して子どもたちに、その土地が持つ災害の歴史を伝えてほしいというんだ。というのも、教師側もご先祖から津波があった過去を聞いていたのに、きちんと耳を貸していなかったことを反省している、と。災害は繰り返されるから、子どもたちにはちゃんと話を聞くことで備えてほしいというわけなんだ」

 当初考えていた以上に大きなスケールで育っていく『つもりやもり』。今や自分の“孫”のような存在だという。

「自分の考えも入っているしいろんな可能性を秘めているからね。これまでの取り組みを見てきて、風水でも“情”の部分を大切に説くべきと思った。例えば日ごろから運を上げるために掃除をしようと言っているけど、ただ掃除機をかけるのではなく、雑巾をしぼってひざをついてきれいにすれば、情の心が育つよね」

 “祖父”の考えに変化をもたらすとは、やはり孫の存在は偉大(?)かも。そして毎日『つもりヤモリ』を歌って踊っているという実際の孫も、負けてはいなくて……。

「この曲が流れると、とたんにニコニコして派手に歌って踊るんだ。見ているこっちまで元気になるね。孫の姿を見るにつけ、今年の開運アクションが歌であり、踊りであると。僕らがそれに携わることができて感謝しているよ」