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 安くて発色がよく、種類も多いとして大ヒットした『エスポルールネイル』に、回収騒ぎが持ち上がった。

「8月に100円ショップの『ダイソー』から発売され、148種の品ぞろえが話題になりました。しかし10月22日に76商品からホルムアルデヒドが検出されたことが判明。これは、化粧品への配合が禁止されている化学物質です。一部の利用者から“指が腫れた”“爪が変色した”という苦情もあり、該当商品を含む全商品が回収されることになりました」(全国紙記者)

 中国の工場で製造されたもので、約576万個が輸入されたという。製造販売元の『セントラルメディック社』が発売後にサンプル検査をして発覚。ダイソーは無期限で商品の回収と返金をすることに。

 問題になったホルムアルデヒドとはどれくらい危険なのか。毒物治療に詳しい『大手町アビエスクリニック』院長の早田台史医師はこう語る。

「強い刺激臭のある無色の気体で、水や熱に溶けやすい化学物質です。家庭用の建材や一部の断熱材、接着剤などに使用されています。病院などで消毒や防腐処理に使われるホルマリンは、ホルムアルデヒドを37%以上含む水溶液のことです」

 この物質は、以前にも健康被害が問題になったことがある。シックハウス症候群だ。

「新築の建材にホルムアルデヒドが多く含まれ、体調不良を引き起こすことがありました。WHO(世界保健機関)や厚生労働省は室内のホルムアルデヒドの空気中濃度として0.08ppm以下を基準値に設定。0.4ppmで目への刺激があり0.5ppmでのどに炎症を生じ、31ppmを超えると生命に危険が及ぶと言われています。個人差があるので0.1ppmでも目に刺激を感じる場合もあります」(早田医師)