【タイムリー連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】450万部のベストセラー「五体不満足」の著者であり、3人の子どもを持つ父親でもある乙武洋匡氏が、妻以外の5人の女性と不倫をしていたことを24日発売の『週刊新潮』が報じた。これを受け、自身のオフィシャルサイトにて謝罪文を掲載した乙武氏であったが、そこには妻である仁美さんの謝罪文も掲載されていた……。

随分と余分なことばかり言っているなという印象を受けました

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'14年8月、『ALSアイスバケツチャレンジ』に参加した乙武氏。

 乙武さんとは、以前ラジオでお仕事をしたこともありますけど、教育に対して、障がい者の社会への受け入れに対して、真面目に向き合っている印象を受けました。同時に、ツイッターなどでご存知の方も多いように、乙武さんにはブラックなジョークや下ネタを言ったりするという一面もありますよね。

 だけど、ネタでなく実際に不倫をしていたとなると、笑って済まされなくなってしまいます。

 今回の不倫の件では、随分と余分なことばかり言っているなという印象を受けました。

 まずは『週刊新潮』の取材に対し、自ら不倫の人数を明かしていること。武勇伝のごとく、その人数を具体的に明かす必要が果たして本当にあったのでしょうか。

 たとえば障がいを持つ方は、ハンデを乗り越えようと人一倍努力する方も多く、その経験や考え方に私も惹きつけられます。だからといって自分からわざわざ女性関係を誇示する必要はないと思うんです。

 また、不倫の事実について乙武さんが奥さんに告げると、奥さんは泣いたとも告白しています。奥さんが泣いたという、本来夫婦間でしまっておくべき余分な情報を伝えられた後に、その奥さんの謝罪文を見せられても違和感しか生じません。

 この流れだと、見る人によっては妻を泣かせたうえに、謝罪文まで書かせたという印象を持っても不思議じゃない。奥さんが不倫を受け入れたから結果オーライって形を見せられても、同じ女性としては気持ち良くありません。

子どもが生まれた後の夫婦関係について

 そして最も余分だと感じたのは、不倫の理由について、子どもが生まれたことによって奥さんが母になり、夫婦らしさが次第に失われていったためだと語ったことです。

 これも本来、夫婦間の問題なのであって、わざわざ世間に言う必要はありません。奥さんの立場からしたら、そんなことを世間にさらされたくないのではないでしょうか。

 一方で、日本の女性は母親になると、"色気"を抑える傾向があるように感じます。夫婦間の営みが減退するのも、男女とも親になってからのスキンシップに嫌悪感を抱いてしまうからなのかもしれません。日本は夫婦間においてセックスレスが深刻で、今回の乙武さんのケースも他人事ではない夫婦も少なくないでしょう。

 今回の件は、乙武さんが自ら余分な情報まで色々と告白してしまったように感じましたが、子どもが生まれてからの夫婦関係については、男女ともに見つめ直す機会にはなるのではないでしょうか。

《構成・文/岸沙織》