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“激レア”フォトブックを手にした生徒。握手までしてもらい、感激の様子(熊本市立総合ビジネス専門学校提供)

 七夕の日、佐藤健が被災地・熊本でサプライズ慰問。熊本市立総合ビジネス専門学校の岡本政博教頭は、彼が来ることはトップシークレットだったと話す。

「知っていたのは、校長、事務長、わたしの3人だけでしたね。ほかの職員には“有名な芸能人”としか話していません。生徒にバレないよう、打ち合わせをしました」

 佐藤がやってきた午後1時過ぎは普段は掃除の時間だが、アンケートを行うということで特別にホームルームに変更。『学校安心メール』(緊急時に情報共有するためのメールサービス)の一斉送信テストをするという名目で、多目的ホールに全校生徒を呼び出した。

「“なんだろう?”と彼らがざわつく中、“佐藤健さんが来てくれました!”とアナウンスが。一瞬静まり返り、佐藤さんが登場すると“キャー!”と大歓声が上がって5分ほど収まりませんでした」(岡本教頭。以下同)

 この学校は全国でも珍しい商業系の公立専門学校で、女子比率は75%以上。大喜びの生徒たちは一斉にスマホを取り出すと、撮影をはじめた。

「撮影OKとのことでしたので、携帯を持ってこさせるためにメールテストだと言って生徒を集めました。その写真が生徒にとって宝物になればと考えてのことです。トークショーも行ったのですが、質問コーナーでいい質問をした人は佐藤さんから直接プレゼントをもらえるということで大変な盛り上がりでしたよ。2人だけでしたが、佐藤さんのサインが入ったフォトブックという“激レア”プレゼントを贈られた生徒もいました」

 佐藤は'13年に映画『るろうに剣心』のロケで熊本を訪れている。撮影でお世話になったことから、被災地に応援に行きたいと以前から考えていたようだ。

「“こんな登場の仕方を作っていただいて、ありがとうございます”と話していましたが恐縮するのはこちらでしたよ。生徒たちにとって、とてもいい思い出になりました」

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校舎を後にした佐藤を生徒が追いかけて、感謝の花束を渡す場面も(熊本市立総合ビジネス専門学校提供)

 夕方には益城町の広安小学校にも現れ、炊き出しを行った。益城町ではまだ1800人もの人々が避難所生活を強いられている。

「佐藤さんが来ることはごくわずかのボランティアスタッフにしか知らされていなかったようです。でも、情報を聞きつけて避難所の外からも大勢の人がやって来ましたよ」(避難所スタッフ)

 佐藤が熊本に来ていることはツイッターなどで広まっていたので、炊き出しの情報も拡散していたらしい。

「時間ギリギリまで写真撮影やサインに応じてくれました。とても気さくな対応で、好青年だなぁと感心しました」(前出・スタッフ)

 熊本市の大西一史市長もツーショット写真を投稿して、公式ツイッターで佐藤に感謝の言葉を述べていた。