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 米オバマ大統領の後継を決める11月の本選に向け、共和党の候補者指名争いで首位を走るトランプ氏の暴言が止まらない。もし、大統領に選ばれたら、日本はどうなっちゃうの?

 そこで、パックンマックンのパックンことパトリック・ハーランに話を聞いた。

「ライバル候補から“同じフレーズの演説を繰り返しているだけで内容がない”と責められたとき、トランプ氏は“いや、繰り返していない。繰り返していない”と繰り返しました。これはもうコントとして完全に成立しています」

 カツラ疑惑が浮上すると、わざわざ聴衆に髪の毛を引っ張らせて「本物だろ?」とニヤリ。移民を敵視しているが、2度の離婚を経て'05年に再婚したメラニア夫人(45)はスロベニア出身の元モデルで、まぎれもない移民だ。

「結婚した3人の女性のうち2人が移民。母親も、父方の祖父も移民です。全女性を敵視しているわけではなく、美人は大好き。一方、“ブスはブス”と敵に回しています」

 昨年8月、討論会で女性司会者から「女性を見下す傾向がある」と追及された。翌日、生理を連想させる侮辱発言をした。

《彼女の目に血が見えた。どこであれ、血が出ていたよ》

 発言が問題視されると、《この国には公正で中立的なバカが多すぎる》とツイッターでつぶやいた。もし、トランプ大統領が誕生したら、日本はどのような影響を受けるのだろうか。

 パックンは「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)はパーになる」と指摘する。

「TPPは、アジア経済圏で米国がリーダーシップをとるということ。しかし、トランプ氏の政策は内向きなので世界でリーダーシップを発揮することはなくなります。在日米軍基地の駐留費用も日本に“もっと出せ”と言い始めました。

 過熱して“世界の警察にも参加しろ”と言ってくるかもしれない。イラク戦争で米国が使ったウン兆円に比べれば、日本の在日米軍への思いやり予算は少額です。日米安保条約も見直すと言うでしょう。政治経験が全くないので、低レベルで無茶な要求をしてくるおそれがあります」

 トランプ氏は《日本や韓国を守ることはできない》と明言し、日米安保条約について《不公平な条約だ》と不満を述べている。在日米軍の駐留費用を出さないなら軍を撤収するという。アジアのことはアジアでやれ、というわけ。

「ただし、トランプが勝つ公算は低い。共和党支持者は4割で、党内には反トランプ派が5割いる。つまりトランプ氏支持は2割です。僕はトランプ氏とは違って不安をあおりたくない。安保関連法が施行されましたが、日本が戦争に巻き込まれる可能性は1000分の1ぐらいでしょう」

 民主党はヒラリー・クリントン前国務長官(68)がトップを走る。11月の本選に向け7月には共和党と民主党の正副大統領候補が決まる。