sakurai0522

 現在放送中のドラマ『99・9-刑事専門弁護士-』は、嵐の松本潤が演じる型破りな弁護士の活躍が見どころ。でもこれってドラマだからなの? という疑問を持つ人も多いはず。そこで『週刊女性』は、現役の検事に業界の詳しい話を聞いてみた。

 約6年間、検察官を経験し、'12年の中ごろから弁護士に転向。現在も数々の事件を担当している福原あゆみ弁護士に検事の立場からの話も聞いてみた。

――検察官も現場に行ったり、セットを作って実験したりすることはあるのですか?

「聞き込みなどの人数を要することは、警察の方にしてもらうことが多いですが、検事が事務官とともに現場に行くこともあります。検事も実験することはありますよ。とある暴行事件で人が人を突き飛ばした案件では、当事者の体格と同じ人形を用意して、本当に突き飛ばせるかを試したことがあります」

――作中では、裁判の判決までが早い印象ですが、実際はどのくらいかかるのですか?

「最低でも1~2か月ほどかかりますね。長いと何年もかかるケースがあります。そもそも殺人事件などは、犯人が見つかるまで数十年かかることもあります。裁判で被疑者が否認している場合も数年単位でかかることがありますね」

――示談が成立したあとに無罪を証明する主旨で告訴し返すことはあるのですか?

「今回のドラマのように新しい事実が判明したときは、比較的しやすいですが、“示談が成立する”ということは、自分がやったと認めているようなものなので、その状況から覆すのは難しいです」

――主人公のように料理をしながら事件を整理するといった、変わったルーティンはありますか?

「弁護士になってからのことですが、同僚がバランスボールをしながら仕事していたのを見て、まねしています。行き詰まったときに、気分転換でイスをバランスボールに替えますね。検事は部屋に被疑者がいることもあるので、さすがにできませんが(笑)」